「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

増税メガネの期限付き所得減税、コロコロ変わるその発言

 国際情勢が混沌としています。世界の投資家たちも憂慮を示しているようです。「世界は今、アルマゲドンの回避で指導者たちの良識に完全に依拠している」と発言する投資家もいるようです。また、ロシアや中国、イランからどれほどの「良識」がもたらされるのかと疑問を呈したともいいます。

現在の世界情勢、市場が織り込んでいる以上に危険-エリオット創業者 - Bloomberg

 国連安保理ガザ地区における戦闘の「中断」を求める決議案が協議されたそうですが、米国が拒否権を行使し否決されたといいます。米国の傲慢の現われなのでしょうか。これでは人道危機の回避が難しくなりそうです。

 

 

 こうした困難時期にあるときこそ、日本がG7議長国として、あの広島サミットの時のように、そのプレゼンスを発揮すればいいのでしょうが、支持率低迷に苦しむの今の岸田首相にはもう余裕はないのかもしれません。

首相、期限付き所得税減税の検討指示へ 税収増を還元 - 産経ニュース

 首相本人はどう感じているかは知る由もありませんが、傍から見ていると、混乱の極み、論理も何もないといっても過言ではないような気がします。

NTT法廃止、防衛費増額の財源として

 NTT法の見直しに向けた議論が始まっているそうです。自民党は、NTT株売却を検討するプロジェクトチームを立ち上げ、保有株すべてを売却する完全民営化も含め、様々な観点から株式売却の是非を検討するといいます。

NTT法「廃止」是非巡り業界対立 自民は政府保有株売却に期待 | 毎日新聞

 自民党は、政府が保有するNTT株の売却益によって、防衛費増額のための増税額を圧縮したいとの思惑があるといわれています。そのためにはNTT法の見直しが避けられないといいます。一方、NTTを除く大手通信各社は、法律の廃止に反対しているといいます。

 一方で増税論議をしておきながら、他方では人気の取りのために減税と言い出すのはいかがなものかと感じます。税収増額分をそのまま財源が足らないところに充当させればよさそうですが、それでは支持率回復にはつながらないとの読みでしょうか。それなら問題の防衛費増額を一時的に棚上げる方が理に適っているような気がします。

 

 

論語に学ぶ

其の以(もち)うる所を視、その由(よ)る所を観、其の安んずる所を察すれば、人焉(いずく)んぞ廋(かく)さんや、人焉んぞ廋さんや。(「為政第二」10)

 その人物の日常生活の現在をしっかりと視る。その人物が経てきた過去を観めみる。その人物が落ちつこうとしている未来の着地点を察する。そうすれば、その人物は自分を隠すことはできない。本当の姿が分かると意味します。

dsupplying.hatenadiary.jp

 あっちにふらふら、こっちにもふらふらする増税メガネ首相のこれまでの行動をみれば、何がしたいのが明らかになっているような気がします。何かしたいということがあるわけでもなく、長く権力の座にあり続けたいと願うから、迎合的な行動に走るということなのでしょう。

 VUCAの時代といわれ、目まぐるしく変化する現代において、それでは対応不能ではないでしょうか。利権にまみれた政治の限界なのでしょうし、そのほころびが様々なところで露見しているようです。旧統一教会問題、人権侵犯議員をいまだに重用し続ける自民党などなど、この時代にまったく適合していないことが続いています。

 

 

「参考文書」

多様な論点が混在するNTT株売却論議の帰趨|2023年 | 木内登英のGlobal Economy & Policy Insight | 野村総合研究所(NRI)

戦闘「中断」決議案を否決=米が拒否権、イスラエル擁護―国連安保理 | 時事通信ニュース