「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

治安の悪化、差別、まん延する不正、問題解決できなくなった国

 

「ルフィ」とは何者か、社会を震撼させている広域強盗事件の容疑者がフィリピンから移送されるニュースが報じられています。

 一方で、首相秘書官による差別発言で政治は混乱し、国連事務総長がこの件について言及したそうです。

「誰を愛すかで差別はならぬ」 国連報道官、荒井元秘書官更迭で | 毎日新聞

 しかし、いまだ自民党保守系議員は「LGBT理解増進法案」に反対し、「差別の禁止規定や罰則は、逆に社会を分断させてしまう」と反発しているそうです。

悪化していく国家

 連日のように凶悪な強盗事件が起こるようになり、また、神奈川県では高校生が高校生を刃物で切り付け、埼玉なでも通りすがりの人が傷つける事件が起きました。殺傷事件の報道も後を絶ちません。

 また、外食テロと称される迷惑行為も横行しています。巨大国家プロジェクトであった東京五輪汚職にまみれ、企業の不正報道も後を絶ちません。

 こんなことが常態化し、善悪の分別もつかなくなってしまった国家が、私たちの国「日本」なのでしょうか。

 

 

物価高騰

 物価の高騰に歯止めがかからず、電気料金はこの先も値上げが続くといいます。ウクライナ危機で、電力の自由化によって誕生した新電力の経営が厳しくなり、淘汰が進んでいるといいます。

 一方で、大手電力は競争を妨げるカルテルや情報漏洩など不正に手を染めるようになり、いびつな寡占に逆戻りしかねない状況といいます。

新電力の淘汰進む、企業シェア2割に低下 大手寡占懸念: 日本経済新聞

 記事は電力の安定供給と公正な競争できる環境の整備が求められると指摘していますが、政府の対応はどうなっているのでしょうか。

政策のゆがみ

 中央銀行日本銀行は、2%の物価目標を掲げていますが、いまだ賃上げが追い付かず、目標は達成されていないといい、緩和政策を続ける姿勢を崩していません。

 一方で、政策のゆがみが顕在化するように矛盾も生じているようです。

国債、崩れた日銀買い占め 外国人の売り4月に照準か: 日本経済新聞

日銀の国債買い占めの一角が崩れ始めた。市場から吸い上げた国債を、再び市場に放出せざるを得なくなっている。(出所:日本経済新聞

 記事によれば、買い占めによる取引の枯渇、価格のゆがみなど、副作用を無視できなくなったためといいます。また、政策の持続性は低いとみた海外投資家が国債売りを続けているそうです。

行政改革

 立憲民主党日本維新の会行政改革プロジェクトチームが、「政権は国民の負担を少しでも減らす努力を行うことが必要」として、休眠状態の国有財産を視察し、防衛費増額へ増税方針を示す岸田政権に対し、民間への売却などで防衛財源に回すよう求めていく考えといいます。

国有財産売却で財源確保 立・維、旧公務員住宅視察:時事ドットコム

 資産売却による財政の健全化は進めるべきと思いますが、売却益を防衛費に回すのどうなのでしょうか。それより優先して解決すべき課題があるはずです。

 

 

論語に学ぶ

驥(き)は其の力を称(ほ)めずして、其の徳を称むるなり。(「憲問第十四」33)

 名馬の驥は、その力を褒めるのではなく、その節度ある風格を褒めていると意味します。

dsupplying.hatenadiary.jp

「驥」とは、一日に千里を行く名馬、転じて才能ある優れた人物をあらわすといいます。

 メディアが囃し立てる人たち、選挙で選ばれる政治家たち、そうした人たちをみるとき、才能や能力などには注目します。しかし、時に問題を起こしては世間を騒がせます。人を知る尺度はそれでいいのだろうかと感じます。

 

 

再発防止

「ルフィ」誰だったのか、事件の全容が解明され、二度と同じような事件が起きないよう、再発防止策を完全なものにして欲しいものです。

VIP豪遊から転落、脱出目指しエスカレートか フィリピンの収容所で:時事ドットコム

 ただ誰がその防止策を講ずることができるのでしょうか。

 国家を統治する政治は混乱し続け、規範や秩序を示すことも出来なくなっているようです。このままでは「悪」がなくなることはなく、「悪」がはびこる社会になってしまいそうです。