「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

狂気を求めるユーグレナ、それを表すピンクをコーポレートカラーに追加した理由は

「Sustainability First(サステナビリティ・ファースト)」をフィロソフィーに掲げ、「人と地球を健康にする」とパーパスで事業を推進する、ミドリムシユーグレナ社が、コーポレート・アイデンティティ(CI)の一部を改定し、コーポレートカラーに「ワイルド・ピンク」を追加したそうです。

ユーグレナ社はサステナビリティ推進を加速させるためコーポレート・アイデンティティ(CI)の一部改定を実施します | 株式会社ユーグレナ

サステナビリティを推進するためには、ステークホルダーと共に目指す未来を実現していく信頼性と、その達成に向け信念と熱量で常識や固定概念にとらわれずに行動する狂気性をもつ必要がある」と、ユーグレナ社はいいます。

 その精神性を伝えていくために、これまでのコーポレートカラーだった「サステナブル・グリーン」に、「ワイルド・ピンク」を加えたといいます。

 また、この2色の配色を84:16の比率としたといいます。その理由は、イノベーター理論から着想を得て、「ワイルド・ピンク」をイノベーターとアーリーアダプターの合算の比率である16%にしたといいます。

(画像:ユーグレナ社)

 

 

この世で誰も扱っていなかった「ユーグレナミドリムシ」という存在で世界をより良くしようと会社を立ち上げたとき、多くの人が反対しました。

それでも前に進んできたことは、人から見ればある種の狂気性と言えるかもしれません。(出所:ユーグレナ社)

「会社の規模が大きくなった今だからこそ私たちは「信頼と狂気」を改めて胸にもって前に進まないといけない」とユーグレナ社の出雲社長はいいます。

(画像:ユーグレナ社)

 ユーグレナ社は、吉田松陰の「狂愚まことに愛すべし、才良まことにおそるべし 諸君、狂いたまえ」という言葉が意味する「行動を伴わない考えだけではなにも始まらず、一見狂っているかのような情熱から行動を起こすことに意味がある」を参考に、「狂気性」を定義したといいます。そして、それは、より強い意思として、サステナビリティの推進を加速させていくためといいます。

 

 

論語に学ぶ

中行(ちゅうこう)を得て之に与(くみ)せずんば、必ずや狂狷(きょうけん)か。狂者は進みて取り、狷者は為さざる所有り。(「子路第十三」21)

「中庸(中行)の道を行く人と出会えず、その人とともに歩むことができないならば、やむなく仲間に選ぶのは、狂者や狷者か。狂者には進取の気持ちがある。狷者には汚れたことはしない気持ちがある」と意味します。  

「狂狷」とは、志が高くいちずに理想に走り、意志が堅固なこと。

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「中庸の徳」は、東洋、西洋の区別なく倫理学の主要な概念の一つと言われます。

「中」は偏らず、過ぎたると及ばざるとのないこと。「庸」は平常、あたりまえで変わらないこと。

 アリストテレス倫理学でもこれが概念の中心にあって、「過大」と「過小」の両極端を悪徳とするといいます。徳は正しい中間(中庸)を発見してこれを選ぶことにあるとしているといいます。

 みなが利得に走るようになり、社会がぎすぎすとしたものとなり、気づけば分断化した格差社会となってしまったようです。これを正し中和させていくためには、「狂狷」、狂気性が必要になっているのかもしれません。ステークホルダーみなが等しく、幸福を感ずる社会に近づけていって欲しいと願うばかりです。

 

 

 6月は環境月間だそうです。そして、6月5日が環境の日になっているといいます。環境の日が定められたのは30年近く前の1993年、それから思えば、環境意識は向上し、今ではSDGsやサスティナビリティがビジネスになる時代になってきました。

環境の日及び環境月間

 6月5日の環境の日には、日本各地のランドマークが、環境をイメージした「グリーン」でライトアップされるといいます。気候変動が進む地球を想い、今一度自身で何ができるか問う一日になっていいのかもしれません。