「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

日常からかけ離れる国際情勢、それぞれの努力が実る日は来るのか

 

 ゴールデンウイークが始まりました。まだ新型コロナの新規陽性者の数も多く、油断はできないのでしょうが、観光地のにぎわいをみると、日常がもどってきたのかと、ほっとしたりします。もう感染拡大になっては欲しくはありません。

 一方、国際情勢はまだまだ日常にほど遠いようです。国連のグテーレス事務総長が動き始めましたが、訪問した先のキーウに、ミサイルが撃ち込まれたといいます。

国連総長訪問中のキーウ攻撃、狙いは「面目つぶし」 ウクライナ大統領 写真7枚 国際ニュース:AFPBB News

 AFPによれば、ウクライナのゼレンスキー大統領と会談したグテーレス事務総長は、安保理ウクライナ危機で「全力を尽くせなかった」 と述べたそうです。何か関係はあるのでしょうか。

 

 

論語に学ぶ

君子は坦(たん)たらんとして蕩蕩。小人は長たらんとして戚戚(せきせき)たり。(「述而第七」36)

 君子は公平であり、ゆったりしている。小人は他者よりも長(まさ)ろうとしてこせこせしてると意味します。

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 公平であろうとする君子と、他より勝ろうとしてこせこせとする小人。そんな小人のような人物につき従おうとする人はあまりいないのではないでしょうか。

 

 

 北欧のフィンランドが、天然ガスの代金をロシアルーブルで支払うよう求めていることについて、応じない方針を明らかにしたといいます。

フィンランド、ロシア産ガス代金のルーブル払い応じず | ロイター

 今ある有効な契約に即して、粛々と実行に移すと説明しているそうです。契約を反故にして、無理難題を押しつける横暴には従わず、ガスが停止されることも覚悟の上ということなのでしょうか。

 G20の議長国を務めるインドネシアのジョコ大統領は和平を訴えているそうです。

 ロイターによると、ジョコ大統領はロシアのプーチン大統領と電話会談を行ったそうです。「話し合いを通して平和的な解決がもたらされることを望んでいる」と伝えたといいます。

G20議長国インドネシア、ロ・ウクライナに戦争終結呼び掛け | ロイター

 また、ジョコ大統領は「インドネシアG20を結束させたい。亀裂を生じさせたくない」と表明し、プーチン大統領G20サミットに招待しないようとの呼び掛けには、応じないようです。

 

 

「温(なご)やかにして厲(はげ)し。威ありて猛からず。恭(つつし)むあるも安し」(「述而第七」37)、孔子の人柄をあらわしているといわれます。

「穏やかだけれども厳しい。威厳があるが猛々しくはない。礼儀正しいけれども決して固苦しくはなく自然のゆとりがある」、一見矛盾する性格を内在させながら、己の感情をコントロールすることに、孔子は長けていたということなのでしょうか。

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 感情を暴発させてはならないのでしょう。相手の行為にいちいち腹を立て、対抗してばかりでは、みなが背を向けることになってしまいます。

 それぞれが国際情勢の安定を目指し、それぞれに努力しているようです。その努力が実る日はいつになるのでしょうか。

 

「参考文書」

安保理、ウクライナ危機で「全力尽くせず」 国連総長が認める 写真4枚 国際ニュース:AFPBB News

ロシアがウクライナ首都にミサイル攻撃、国連事務総長の訪問中 | ロイター