たいへんな時代になってしまったと思う今日この頃。要人たちの発言が気になります。
プーチン大統領がサンクトペテルブルクで議員を前に「電撃的な対抗措置を取る」と発言したそうです。真意は定かではないですが、様々な憶測があるようです。怖い話です。
ロシアとEUの関係がさら悪化したようです。
ロシアからの天然ガス供給止まる
ロシアの国営ガス会社ガスプロムが、ポーランドとブルガリアへのガス供給を停止したといいます。EUの要人たちが一斉に口を開き、EUの結束を表明しています。
EU諸国、ポーランド・ブルガリアにガス供給 ロシアの停止決定受け 写真6枚 国際ニュース:AFPBB News
EUのフォンデアライエン委員長は、天然ガスの供給を止められたポーランドとブルガリアに対し、近隣のEU諸国がガスを融通していることを明らかにしたといいます。
続く円安
日本では、日銀の黒田総裁が、金融政策決定会合後の会見で、現行の強力な金融緩和政策を粘り強く続けるとの考えを示したといいます。
企業収益や賃金が増加する好循環の中で2%の物価安定目標を実現するには「なお時間を要する」とし、原油価格や物価が高騰する中で景気の下支えが必要と述べ、政府と日銀に認識の違いはないと語ったそうです。
粘り強く緩和継続、景気下支え必要 政府と認識に違いない=日銀総裁 | ロイター
日銀は「経済・物価情勢の展望」(展望リポート)で、消費者物価指数は前年比で、2022年度にいったん2%に近づくものの、その後は1%強までプラス幅を縮小すると予想したといいます。
黒田総裁は、原油などの資源価格が見通し期間を通じて上昇し続けるとは想定していないと強調したそうです。国際情勢を鑑みてのことなのでしょうか。根拠は何なのでしょうか。
24年度にかけて(消費者物価指数コアコアCPIは)緩やかに上昇する見通しが示されたが、黒田総裁は24年度でも前年度比プラス1.5%と「2%には届いていない」と指摘。24年度のコアCPIの見通しはプラス1.1%で「この見通しの通りなら、金融緩和の出口を早急に探ることにはなっていない」とし、粘り強く金融緩和を進めていく必要があると繰り返した。(出所:ロイター)
黒田総裁の発言を受け、円は一時131円に下落したといいます。また、今後半年間で、1ドル=135円まで円安が進むという市場関係者の見通しを日本経済新聞が紹介しています。
論語に学ぶ
狂にして直ならず、侗(どう)にして愿(げん)ならず、悾悾(こうこう)にして信ならずんば、吾之を知らず。(「泰伯第八」16)
集中力はあるけれども、どこかまっすぐなものがない、ものを知らないのだが、分を心得ない。誠がありそうで、実は信頼できない、となれば、どう指導してよいか分からないと意味します。
無視される円安を不利益とする多数の声
日本商工会議所が、円安が中小企業の業績に与える影響に関する調査結果を発表したそうです。
足元で進む円安について「デメリットの方が大きい」と回答した企業は53.3%と半数を超えた。円安が輸入する原材料や燃料の価格高騰に拍車をかけ、建設や小売りなど輸入依存度の高い中小企業の経営に打撃となっている。(出所:日本経済新聞)
一方、「メリットの方が大きい」との回答は1.2%で、機械メーカーなど輸出の多い企業が中心だったといいます。
高すぎる目標に、無謀な挽回策
要人たちの発言にも一定の論理はあるのでしょうけれども、それに対し反対意見が多いのであれば、信頼もされていないとのことなのでしょう。もう少し分をわきまえたのがいいのかもしれない。
目標を設定し、それが適正で、それ相応の努力があれば、目標は必ず実現するといいます。それゆえに、企業を始めみなが目標を設定するのでしょう。
目標が達成できないのは分をわきまえず、高すぎる目標を設定したり、邪まなものだったりするのではないでしょうか。黒田総裁もプーチン大統領の目標もそうなのかもしれません。
目標達成が難しくなると、言い訳が増えたり、見境ない無理な挽回策を行うようになったりします。危険のサインなのかもしれません。無理せずに、目標を修正すべきときなのでしょう。
「参考文書」
プーチン大統領、核使用を警告 軍事支援強化の欧米けん制 | 共同通信]
ウクライナ干渉なら迅速に対応、「すべて決定済み」=プーチン大統領 | ロイター
ロシア産ガス、ルーブル払いの要求応じるべきでない-欧州委員長 - Bloomberg
ガス供給停止の脅し、「ロシアは本気だ」-ドイツ経済相 - Bloomberg
「円、135円まで下落」の声多く 市場関係者の見方: 日本経済新聞