「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

花王製品の一部を販売中止としたはずのオーケー、取り扱いを再開するのか

 

 スーパー大手のオーケーが、花王製品145品目の取り扱いを1月31日から中止していたが、取り扱いの再開を検討すると発表したという。顧客の要望の応じてが理由のようだ。

花王製品の販売再開検討 スーパーのオーケー、顧客要望で | 共同通信

 取り扱い中止は、花王との取引の条件交渉も含めた商品見直しの一環とし、売り上げが鈍いことなども理由にあげていたという。

 ガソリンなど原材料高騰などを背景に食品を始め多くの商品の値上げが相次いでいる。政府もこうした原材料の高騰分の価格転嫁を容認している。企業に賃上げしやすい環境を整えるためという。

 

 

 関東を中心にディスカウントスーパーマーケットを展開する「OK」は、「高品質・Everyday Low Price」を方針に掲げている。売り場をみれば、低価格を提供するための工夫を感じることができる。そうした「OK」がメーカの値上げに、強みの低価格路線で対抗するのかとみていたが、値上げもやむなしとの顧客の声に耳を傾けざるを得なかったということなのだろうか。

論語に学ぶ

君子の道四有り。其の己を行なうや、恭。其の上に事(つか)うるや、敬。其の民を養うや、恵。其の民を使うや、義、と。(「公冶長第五」16)

 孔子は、君子には四つの特長があるという。恭しく己を持し、上位者に対しては敬虔なる態度で接し、民を養うには、人々の幸福を第一とし恵み深く、また民を使うには義、公正である」。

dsupplying.hatenadiary.jp

 この章は、「子産」、鄭の国の宰相を務めた人物を評したものと言われ、子産は合理主義的政治家であったという。

 

 

「OK」はどんな顧客の声を聞いたのだろうか。その声は花王にも届くのだろうか。

 日本テレビによれば、買い物客 からは「日本は物価が安すぎるから、給料が上がらないって話があるじゃないですか。(値上げは)仕方ないのかな」という声もあったという。

 こうした声が聞けただけでも、「OK」の抵抗には意義があったのかもしれない。「OK」は花王ばかりでなく、他の卸や取引先にもこの声を届けるべきなのだろう。

原材料費などコストが上がる中、適正な値上げを望むメーカー側。一方、賃上げが進まない中、値上げによる客離れを懸念するスーパー側。両社の立場の違いが浮き彫りとなっています。(出所:日テレNEWS)

其の民を養うや、恵。其の民を使うや、義

 誰かの犠牲の上に成り立っている経済は限界があるのだろう。従業員不在の争いを、もう誰も望んでいないのではなかろうか。

 

 

「参考文書」

オーケー、花王の145品販売中止 「商品見直しの一環」: 日本経済新聞

値上げ反発?格安スーパー「オーケー」 花王製品販売を一部中止 漂白剤など

スーパー「オーケー」花王製品の一部販売取りやめ 値上げに反発か