子 子産を謂う。君子の道四有り。其の己を行なうや、恭。その上に事(つか)うるや、敬。その民を養うや、恵。其の民を使うや、義、と。(「公冶長第五」16)
(解説)
「孔子が子産について論じられた。彼の人は教養人たる四特長を備えていた。言動においては、自分のような者でも(恭)という気持ち。主君に対しては、出すぎたことをしない(敬)態度。行政においては、人々の幸福第一。法の執行においては、厳正であった、と。」(論語 加地伸行)
「子産」、氏は公孫、名は僑、字名が子産。鄭の国の貴族で宰相を務めという。孔子より一世代前の合理主義的政治家であったという。
子産を高く評価していた孔子、他の政治家にもこうあって欲しいと、この章は解すべきと桑原は言う。
(参考文献)