オーストラリアの豪戦略政策研究所が国別の技術競争力ランキングで、中国が米国を圧倒していることが明らかになったといいます。また、実用化につながる先端技術の研究を過去5年間、実際にアウトプットしてきた国はどこかというランキングでは、日本は韓国、イタリアよりも下回っているとの結果になったそうです。
技術競争力ランキング、中国が米国を圧倒 「4軍」の日本、どう戦う:朝日新聞デジタル
日本という国を過信していたのかもしれないと感じるランキング結果です。
また、世界銀行が発表した「経済的な権利をめぐる男女の格差を調査した報告書」では、日本は世界の中で104位とだったといいます。
ランキングがすべてではないにしても、ちょっと無様な結果ではにでしょうか。下位にいるよりは上位であったほうが、私の暮らしにあっても良い影響がありそうな気がします。
異次元の愚策
一方、国政は迷走し続けているようです。自民党が、子育て支援として、学生時代に奨学金の貸与を受けた人が子どもをもうけた場合、返済額を減免することを検討しているそうです。
出産条件に奨学金の返済減免 教育費軽減で提言へ―自民調査会:時事ドットコム
出産するかしないかにかかわらず、奨学金の返済に苦しむ若者がいる中、返済と出産を結び付ける案は議論も呼びそうと記事は指摘します。
早速、差別的政策と批判が上がり、異次元の愚策との声も上がっているようです。
捏造文書なのか
また、政治的公平性などを定めた放送法の解釈を巡る総務省の内部文書とされる資料が、国会で取り上げられ、物議となっているようです。
高市氏、放送法文書は「捏造」 事実なら議員辞職―参院予算委:時事ドットコム
記事によれば、安倍政権で首相官邸側から圧力がかかったことを示すとされるこの資料について、高市経済安全保障担当相が「信憑性に大いに疑問を持っている。全く捏造文書」と述べ、質問に立った立憲の小西議員が「捏造でなければ閣僚、議員を辞職するということでよいか」と迫ったのに対し、高市氏は「結構だ」と応じたそうです。
またとんでもないことが起きているようです。捏造であるか、そうでないかの事実はわかりませんが、こうした文書が国会に出てくる事態が異常ではないでしょうか。問題をうやむやにせず、事の真実、白黒はっきりさせるべき問題と思われます。
論語に学ぶ
孟氏(もうし) 陽膚(ようふ)をして士師(しし)為(た)ら使(し)む。曾子(そうし)に問う。曾子曰わく、上(かみ) 其の道を失い、民 散ずること久し。如(も)し其の情を得ば、則(すなわ)ち哀矜(あいきょう)して喜ぶこと勿(な)かれ。(「子張第十九」19)
孟氏が陽膚を士師(裁判官)に任用しようとした。陽膚は曾子にその心得を問うた。
曾子は「為政者が道義を失い、民の心はばらばらになってもう長い。もし民の実情を得ることがあっても、むしろ哀しみ憐れと思い、犯罪の証拠を握ったなどどと喜ぶことがないようにせよ」と答えました。
社会の秩序が乱れ、治安が悪化し、取り締まりや監視が強化されていきそうです。一方、国政の場は相変わらず、秩序を乱すことが平然と行われています。
首相はよく「法の支配」と口にします。その意味を理解しているのでしょうか。
自身を律して、自浄していかなければならないはずです。
「参考文書」
経済的な権利をめぐる男女の格差調査 日本は先進国で最下位 | NHK
立民・小西氏「放送法を私物化」=政治的公平性巡り、内部文書公表 | 時事通信ニュース
放送法の解釈追加、官邸側の働きかけ認める 礒崎元首相補佐官が証言:朝日新聞デジタル