「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

「負担地獄」、カネでしか動かない政治、見通せない好循環

「子はぜいたく品」「仕事と両立は無理ゲー」 日本経済新聞少子化問題少子化対策についてのアンケートで、こんな声があがったといいます。

「子はぜいたく品」「仕事と両立は無理ゲー」 読者の声 瀬戸際の少子化対策・番外編 - 日本経済新聞

 政府が力を注ぐ少子化対策、こども政策が響かず、世相を動かすには至っていないということでしょうか。

 

 

「負担地獄」、所得のうち、国に納める税金などの割合は46%に達しているといいます。かといって負担が軽くなる気配はなそうです。このまま我慢を強いられ、ひたすら耐えているようでは何も変わらず、ジリ貧です。

税金や社会保険料といった負担が増えるだけでは、国民の不安が募るのは当然です。不安があると結婚や出産を躊躇し、安心してお金も使えない。少子化はさらに進み、将来の税負担はまた上がる。こうした悪循環が続いてしまうのです。(出所:NEWSPICKS)

「本当は、政府のお金は余っている」、兵庫県明石市で12年間市長を務めた泉房穂氏がそう断言しています。国民の負担が重いのは日本の政治家が「やるべきこと」をやっていない結果だといっています。

【泉房穂】日本が「負担地獄」から抜け出す方法

自治体の首長には、方針決定権、予算編成権、人事権という3つの強力な権限があります。市長が「ここには予算をつけない」と税金の無駄遣いをやめる決断をすれば、お金はすぐに作れるのです。(出所:NEWSPICKS)

 ごもっともな意見です。

 

 

 経団連の十倉会長が、選択的夫婦別姓の早期実現を求める提言を発表していました。現行制度では「女性活躍を阻害する」と訴え、「政府が一刻も早く改正法案を提出し、国会において建設的な議論がおこなわれることを期待したい」と述べていました。

経団連、選択的夫婦別姓を求める提言 「早く法改正を」 - 日本経済新聞

 経団連が選択的夫婦別姓導入についての政策提言にまとめたのは初めてことだといいます。そもそもこの問題は1996年の法制審議会で答申されていたそうです。国も経団連も30年間、この問題を放置していたということでしょうか。一致する利害があったのではないかと勘ぐってしまいます。

論語に学ぶ

道同じからざれば、相(あい)為に謀(はか)らず。(「衛霊公第十五」40)

 進む道が同じでないならば、たがいに心を割って話し合うことはしないと孔子はいいました。

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 新しい資本主義の実現が国是となり、官と民が協力して、成長と分配の好循環を実現するといいます。それが軌道に乗れば、日本経済は復調し、国民生活も豊かさをとり戻すのかもしれません。

 ただ現実は厳しいようです。官と民が協力できていないからなのでしょうか。企業は自民党献金し、また自民党もそれに応えようとするのでしょう。しかし、なかなか成果に結びつかず、国民が享受すべき富がどこかに吸収されているかのようです。企業献金の目的とは一体何なのでしょうか。

 折角の「新しい資本主義」という美しい文言も、私欲のために利用されているのであれば実現しようはずもありません。

 

 

「道同じからざれば、相為に謀らず」、社会のために官民を協力して「利(公利、公益)」を追求すればいいのですが、そうではなく、各々が私利をほしいままにするようになれば利害が一致することのみでの協力で終わるのでしょう。古めかしい価値観が変わらないのもそのためなのかもしれません。

 時代に合わずに様々な問題が噴出しています。選択制夫婦別姓問題はその最たるものでしょう。そして、それによって国民、特に女性が犠牲を強いられているのでしょう。

 


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 今なお日本社会を閉塞感が覆っているのでしょう。そこから抜け出ない限り、好循環は夢のまた夢なのかもしれません。

 旧弊を見なしていかなければならないはずです。官と民、政府と企業の関係を見直す時のようです。両者をつなぎとめる企業献金の見直しが避けられないのではないでしょうか。金でしか動かない政治にもう飽き飽きです。

 

 

「参考文書」

たこ焼きが高級品になる日 食品値上げ、家計を直撃 値上げ 変わる食卓の常識(1) - 日本経済新聞