「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

冬季オリンピックで感じること、強いものはシンプルで美しい、女子パシュート他

 

 冬季オリンピックで盛り上がる中、遠い国の国境で軍事的緊張が続いています。そうはいえども、オリンピックで活躍する選手たちを見ていると、興奮し、感動します。

 羽生結弦選手の結果は残念でしたが、あのフリーの「天と地と」をみて、フィギュアスケートに芸術点がある意味を理解できます。

正直言っちゃうと努力って報われないなって思いました。どんなに、どんなにいろんなことを積んできても、どんなに正しいことをやってきても、報われない時は報われないんだなって。

でも、きっと僕が表現したかった『天と地と』っていう物語は、勝敗についてはよくないかもしれないけど、あのミスがあってこその『天と地と』だったのかもしれないですし、そういう意味では、ちょっと苦しかったけど、滑ってよかったなってちょっと思っています。(出所:NHK

 

 

 スノーボード平野歩夢選手はカッコよさはとびぬけていました。

 女子ではアイスホッケーが準々決勝で負けてしまいましたが、ゴールキーパー藤本選手の活躍は圧巻でしたし、選手みながカッコよかったです。カーリングも初戦こそ落としましたが、ここ2戦の逆転劇には興奮しました。

 女子パシュートの滑りは芸術的過ぎて、無駄がそぎ落とされた日本らしい美しさと強さを感じます。準決勝の滑りにも期待がもてそうです。

 試合後、高木菜那選手が「(2位の)カナダとの差はコンマ36しかない。出し切っての差で、まだまだ改善点があるので見つけながら次のレースにつなげたい」と語っていたのが印象的でした。

論語に学ぶ

由の瑟(しつ)、奚為(なんす)れぞ丘(きゅう)の門に於いてする、と。門人 子路を敬せず。子曰わく、由や堂に升(のぼ)れり。未だ室に入らず、と。(「先進第十一」15)

 弟子の子路が弾く瑟は、わが塾では無理であるぞと、孔子がいうと、門人たちは子路に敬意をはらわなくなったそうです。すると孔子は「由君は、すでに堂に昇っている。まだ室に入っていないだけだ」といいます。

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「堂」とは、儀式を行う政庁のこと。そこに上がり、演奏するほどの腕前があるが、「室」、堂の北側にある家族が使う部屋のこと、つまり、孔子が追い求める音楽の「楽」の領域にまでは到達していないことでしょうか。

 

 

 オリンピックに出場できる選手たちなので、それぞれがもう「堂」には昇り詰めているのでしょう。ただみなが「室」の域に達しいるか否かでは違いがあるのかもしません。

 羽生選手は、4回転アクセルの着氷ミスでメダルこそ逃しましたが、演技はまさに「室」の域、「楽」に到達しているのだろうと感じました。

 オリンピックとなると、ついつい結果が気になってしまいますが、結果に関わらず、スポーツには人々を感動させるものがあるのではないでしょうか。

 強いものは、シンプルで実に美しくみえたりします。

 雑味を取り除いていくことがスポーツの強さの秘訣なのでしょうか。

 体格的にも体力的にも恵まれない日本人の強さと美しさがそこにあるように感じています。

 

「参考文書」

羽生結弦 演技後の発言まとめ 3回目の五輪終えた率直な思いは | フィギュアスケート | NHKニュース

日本 女子団体パシュートで五輪新!高木姉妹、佐藤で2分53秒61 1位で準決勝進出/北京五輪/デイリースポーツ online