「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

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「まん延防止等重点措置」再び、「エンデミック」を迎える日は来るのだろうか

 

 パンデミックから「エンデミック」へ、そんな言及が増えてきたのでしょうか。

 米国国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長が世界経済フォーラム主催のオンライン会合ダボスアジェンダで、「そうなることを願う」とコメントしたそうです。

 CNNによれば、「エンデミック」とは、持続的な流行は起きても、パンデミックのように危機的なレベルで感染が拡大したり、社会の混乱を引き起こしたりするほどの影響が出ない状態をさすといいます。

CNN.co.jp : オミクロン株流行はパンデミックの「終わりの始まり」か 米専門家が言及

 しかし、ファウチ所長は「感染者の多さが重症化率の低さを圧倒する状況にある」と指摘し、「誰もが期待しているように、オミクロンが生きたウイルスワイクチンになるかならないかはまだ分からない。新たに出現する変異株についてはあまりにも変異が大きい」と述べたといいます。

 

 

「コロナはインフルエンザと同等になる」、ビル・ゲイツが予測 | Forbes JAPAN(フォーブス ジャパン)

 Forbesによれば、「オミクロン株の流行が収束した国では、新型コロナウイルスの感染者数が激減するはずで、その場合はこのウイルスが季節性インフルエンザのように扱われることになる」と、ビルゲイツが述べたといいます。

新型コロナウイルスがいずれインフルエンザのようなものになる」とほとんどの科学者がそう予測しているようですが、WHO 世界保健機関は「不確実性の大きさやウイルスの進化の速さを理由に、今はまだそのように扱い始める時期ではない」と述べているそうです。 

過去最多、連日の更新

 日本では、新型コロナの感染者が4万人を超え、連日過去最多を更新しています。政府は「まん延防止等重点措置」を1月21日から13都県に追加で適用することを決めました。適用期間は2月13日まで。早期の収束につながって欲しいものです。

 

 

 こうした政府決定があると決まったように報道がさかんになり、テレ朝ニュースは、「本当に最悪」「うんざり」と漏らす飲食店の声を伝え、「会社で通達が出てますので、自治体の通知に合わせた対応をします」と、仕事帰りの飲み会に影響があると答える来店客の声も報じます。

 一方、高齢者施設ではその対策に追われ、一部施設では「ガラス越し面会」が再開されたといいます。

経済損失とBCP事業継続計画

 また、民間シンクタンクは「まん延防止等重点措置」による経済損失を試算し、その額が1兆650億円になるといいます。「回復してきた個人消費が再び落ち込む恐れがある」と指摘します。

経済損失1兆円超 まん延防止拡大で民間試算:時事ドットコム

 JIJI.comによれば、飲食業や観光業を中心に深刻な影響を受け、「本格的に経済に打撃を及ぼす局面に入った」と指摘、「内外需ともに縮む可能性がある」との見方が示されたそうです。

 いつまでも変わらぬ風景というところでしょうか。

 製造業では工場などが停止するリスクを踏まえて会食を禁止する企業が相次いでいるそうです。しかし、トヨタ自動車では工場の一部が停止するなど、企業にも影響が出始めているといいます。

 企業や自治体も対応を迫られ、BCP 事業継続計画の策定や更新が急務となっているそうです。

 感染拡大の中でも、社会経済活動を止めないというニューノーマルが志向されるようになってきたのでしょうか。

 

 

 一方、BCP未策定の企業が5割近くにあるそうです。 そうした中でも「小規模企業ほどBCPが必要」と気づく企業もあり、新型コロナの拡大を機に、約3割の企業がBCP策定の意向を示していると、調査会社の帝国データバンクはいいます。

「絶対従わないということはないが、前回と一緒だったら、(協力金は)一日2万円とかなので。それで営業するなと言われても、無謀な話だと思います」(出所:テレ朝ニュース)

 飲食店などの事業継続計画はどうなっているのでしょうか。協力金だけが、事業継続の頼みの綱ということなのでしょうか。それでは心もとないのでしょう。

 一方、「時短営業がまず効く」。「酒も出さないことで、協力金が出るわけだから、当然効果はあるよね。沖縄も率直に言えば、劇的に下がっている」と、ある政府高官が述べているそうです。

論語の教え

「終わりを慎み、遠きを追えば、民の徳 厚きに帰す」と、「学而第一」9 にあります。

「死から葬に至るまで、まごころを尽くすのであれば、その道徳心はすぐれたものになる」と解される孔子の言葉です。

dsupplying.hatenadiary.jp

 パンデミックの終わりを願い、コロナと共生するニューノーマルの新たな生活を追い、それに向け、これまでの生活と同じようにまごころを使うなら、みなが願う「エンデミック」に近づいていくのかもしれません。

 

 

 米国では、圧倒的多数が新型コロナとの共存を「ニューノーマル 新常態」と考えているという調査結果がまとまったといいます。

新型コロナは永遠に消えないと考える米国人、8割超えに | Forbes JAPAN(フォーブス ジャパン)

 Forbesによれば、回答者の81%が新型コロナウイルス感染症との共存がニューノーマルだと考え、一方、新型コロナが「消滅する」と考える回答者はわずか14%だったといいます。

 日本はどうなのでしょうか。個人的に消滅を願いたいですが、そろそろ「ニューノーマル」を模索していくべきときになってきたということなのでしょうか。

尾身氏「ステイホームなんて必要ない」 人流抑制より人数制限を重視 [岸田政権] [新型コロナウイルス]:朝日新聞デジタル

 尾身会長の言質も変化してきているようです。

 

「参考文書」

“まん延防止”に飲食店困惑「本当に最悪」「うんざり」|テレ朝news-テレビ朝日のニュースサイト

「集団感染起きたら…」対応強化に追われる企業 BCP策定急務 | 毎日新聞

オミクロン株などの拡大を機に、企業の約3割がBCP策定意向あり 一方で24.3%は策定する予定なし、人材確保などが課題|TDBのプレスリリース