「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

【其の徳を恒にせざれば、或に之に羞を承くるのみ】 Vol.326

 

子曰わく、南人(なんじん)言える有り。曰わく、人にして恒(つね)無くんば、以て巫医(ふい)を作(な)す可からず、と。善いかな。其の徳を恒にせざれば、或(つね)に之に羞(はじ)を承(う)くるのみ、と。子曰わく、占わざるのみ、と。(「子路第十三」22)

 

  (解説)

孔子の言葉。南国の人の諺に「人間としてあるべきなのに、言うこと為すこといつも変わる者は、巫者でも医者でも治すことができない」と。いい言葉だ。「あり方が不動でなければ、常に恥をかく」ともある。孔子は「占わなくてもいい」といった。論語 加地伸行

  

「其の徳を恒無きも、羞辱(しゅうじょく:はずかしめ)常に至る」。

「易」の恒(こう)の卦(か:九三の爻)の辞(ことば)を引用し、「不動でないものは常に凶」であるから、孔子は「占わなくてもいい」といったと加地は補足で解説する。

 

 恭礼に近ければ、恥辱に遠ざかる

「学而第一」13で出てくる有子の言葉。

 

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(参考文献)  

論語 増補版 (講談社学術文庫)

論語 増補版 (講談社学術文庫)

 
論語 (ちくま文庫)

論語 (ちくま文庫)

  • 作者:桑原 武夫
  • 発売日: 1985/12/01
  • メディア: 文庫