「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

来年度予算採決でのドタバタ、首相は政治改革を完遂できるか

 政治の混沌が続きます。自民党巨額裏金事件を端にした政治改革を進めるべきときに、野党の解任決議案や不信任決議案を提出で、ごたついたようです。首相が2024年度予算の年度内の自然成立にこだわったことによるといいます。

予算成立にこだわる岸田首相、弱体化を懸念か [岸田政権]:朝日新聞デジタル

 せっかくの改革機運に水を差し、政治改革を成し遂げようとの意思もなそうです。

 

 

論語に学ぶ

冉求(ぜんきゅう)曰わく、子の道を説(よろこ)ばざるにあらず。力足らざるなり。子曰わく、力足らざる者は中道に廃す。今 女(なんじ)は画(かぎ)れり、と。(「雍也第六」12)

 弟子の冉求が「孔子の考えに不満で実行しないというのではありません。私が力不足なのです」といいました。孔子は「力不足の者は、やってみた上で途中でやめてしまう。ところが今のお前は始めから自分の可能性に枠をはめ、投げてかかっている、それでは見込みがない」と教えました。

dsupplying.hatenadiary.jp

 冉求と首相がタブって見えます。着実に進めていけばいいのにもかかわらず、中途で、これは実現が難しそうだと言い訳するのは、可能性をみずから否定するやる気の問題ないのかもしれません。

 

 

「成果」は自らをマネジメントしてこそ上がるものといいます。

ドラッカーが語る「仕事で成果を出すために本当に大切なこと」 | 定番読書 | ダイヤモンド・オンライン

頭のよい者がしばしばあきれるほど成果をあげられない。彼らは頭のよさがそのまま成果に結びつくわけではないことを知らない。頭のよさが成果に結びつくのは体系的な作業を通じてのみであることを知らない。逆に、あらゆる組織に成果をあげる地道な人たちがいる。頭のよい者がしばしば創造性と混同する熱気と繁忙の中で駆け回っている間に、寓話の亀のように一歩一歩進み先に目標に達する。(出所:ダイヤモンドオンライン)

 組織としての成果を上げるには、自らの果たす貢献を考えなければならないと、経営学者のP・F・ドラッカーはいいます。また現状を維持しているだけの組織は適応の能力を失ったというべきで、人間社会において唯一確実なものは変化であるとし、自らを変革できない組織は明日の変化に生き残ることはできないといいます。

 変化を作り出せる機会をつぶしてはいないでしょうか。 今こそが首相にとっての最大の機会であるはずなのに、自ら可能性を閉ざしているように見えて残念でなりません。それではドラッカーがいうように自民党という組織が生き残ることができないことになるのではないでしょうか。

 政治改革について、みなが関心を持ち、その行方をじっと見つめています。首相は脇目も振らず自らが為すべき貢献をなさなければならないはずです。自民党を変革できて国民の期待に応えることができるのですから。

 

「参考文書」

新年度予算案、2日に衆院通過の見通し 自民、立憲が採決大筋合意:朝日新聞デジタル