ChatGPTのようなLLM 大規模言語モデルの普及に専門家たちが危機感を募らせているのでしょうか。その使い勝手を調査したり、また見解を示しています。一方で、LLMが新たな専門家を生み出すことになりそうです。
この先、どんな影響を及ぼし、社会は変わっていくのでしょうか。
理念
力による現状変更に反対し、G7の共通の価値観「自由」、「人権」、「民主主義」、「法の支配」などの希求を掲げ、広島サミットを成功に導こうと、岸田首相が尽力しています。それに加え、核兵器なき世界の実現も目指しているといいます。
一方で、ロシアのプーチン大統領は、同盟国ベラルーシに戦術核兵器を配備することでルカシェンコ政権と合意したと明らかにしたそうです。ウクライナに軍事支援を続ける西側諸国に対し、対抗手段を明確にしたといいます。
また、首相がウクライナ訪問時にお土産として持参した「必勝しゃもじ」をロシアメディアに取り上げ、挑発と捉え、不快感をもって伝えたといいます。
岸田首相のウクライナ訪問に論評 広島名物「必勝しゃもじ」は挑発―ロシア:時事ドットコム
全然ダメじゃん、首相自身が掲げる理念とは裏腹の現実を突きつけられているように見えてしまいます。
不一致
防衛大学校の卒業式に出席した首相は訓示で、「今後5年間で防衛力を抜本的に強化、防衛3文書の内容が現実のものになって初めて完成する」と決意を示し、「極めて現実的なシミュレーションを行い、必要となる防衛力の内容を積み上げた」と強調したそうです。
力による現状変更に反対しながら、国内においては、力あるいは権力で現状を変更しようとしていないでしょうか。
それでは反対を訴える国の政治体制に近づいていくことにならないでしょうか。それでは、首相の主張と行動に不一致があるように感じます。
配慮
G7各国も注目するLGBT理解増進法案について、自民党保守派がいまだ反発、法案成立に向けてのハードルになっているといいます。
「性自認」明記を問題視 LGBT法案、新たなハードル―自民保守派:時事ドットコム
記事によれば、自民党は4月の統一地方選などへの影響を避けようと、党内議論の着手を先送りしたままにしているといいます。与党公明党も早期の法整備を求めているそうです。保守派ばかりに配慮する理由は一体何なのでしょうか。
価値観を共有するG7という首相の論理に無理があるように感じます。
論語に学ぶ
君子は義に喩(さと)り、小人は利に喩る。(「里仁第四」16)
君子 教養人は「義」を判断の基準にするが、小人 知識人は「損得」利益になるかどうかを基準にして考えると意味します。
こうした言葉を通じて、首相を観察すると、どんな人物像がなるのでしょうか。
保守派の主張を「義」と仰ぎ、それによって政権維持という「利」を得ようとする人に読めてしまいます。選挙が近づくこの時期だからなおさら、そう見えてしまうのかもしれません。そう思うと、「小人」つまらない人物に思えてしまいます。
複雑化する世界にあって、「義」が曖昧になっているように感じます。
そうなっているにも関わらず、「小人」たちが自らの立場を有利にする情報を流布し、不安を煽り、操ろうしているのかもしれません。それでは、ますます「義」が曖昧になり、困惑する人々が増えているそうです。それが狙いなのかもしれませんが。
対話式ChatGPTが大流行りなのも、こうした風潮にあって、自己を見出すことができずに、自分が欲する答えをAIの中に見出そうとしているのではないでしょうか。
「参考文書」
防衛力強化5年間で実現 岸田首相、防大卒業式で訓示:時事ドットコム
ベラルーシに核配備へ ロシア大統領、ルカシェンコ政権と合意―空軍機とミサイル、7月に保管庫:時事ドットコム