「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

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世界同時株安、東京のパニックは収束か、乱高下する日経平均株価

 オリンピックのお祭りムードを吹き飛ばす悪いニュースが続く今日この頃。悪化の中東情勢に加え、バングラデシュでの暴動で政権が倒れたようです。アパレルの集積地であるだけに影響が心配になります。

バングラデシュの首相が辞任、国外に脱出 軍トップが暫定政府樹立を発表 - BBCニュース

 何よりも気になるのは世界同時株安。ニューヨークも大幅安となったようです。これを受け今日の東京でパニック売りが収まるか否かが気になります。とりあえず大幅高で取引は始まったようです。

 

 

 米国ではダウ工業株が大幅安になりました。要人たちの発言が相次ぎ、 米シカゴ地区連銀のグールズビー総裁は、米雇用統計は予想より低調だったもののリセッション景気後退には陥っていないとの見解を示しているといいます。また、FRB金利政策にも言及し、政策金利が過度に制約的にならないようにする必要があると語ったそうです。

訂正 米ISM非製造業総合指数7月は51.4、4年ぶり低水準から改善 | ロイター

 ISM 米供給管理協会が7月の非製造業総合指数(PMI)を発表し、市場予想より上回ったことでダウはパニック売りとはならなかったようです。

 ただ投資の神様ウォーレン・バフェット氏がアップルなどハイテク株から手を引いたことで大型テクノロジー銘柄が下げ、エヌビディアやアップルなどで構成する「マグニフィセント・セブン」の株価が多き値下がりしているといいます。

世界で最も尊敬される投資家が巨大テクノロジー企業7社のいわゆる「マグニフィセント・セブン」から手を引き、現金2769億ドル(約39兆4000億円)の山を築き、その先にある買いのチャンスに備える姿は、動揺したセンチメントにとって良いものではない。(出所:ブルームバーグ

日本株

「急速に進む円高・株安は、日本銀行が物価高のもとでも異例な金融緩和を続けたことが引き起こした「円安・株高バブル」の崩壊過程と考えられる」「追加利上げがその崩壊の引き金の一つになった」と、厳しい見方をするのは元日銀審議員の木内登英氏。

週明けの東京市場はパニック状態に陥る:株式、債券の取引が一時停止に|2024年 | 木内登英のGlobal Economy & Policy Insight | 野村総合研究所(NRI)

「日本の円高・株安の流れを食い止めるには、米国の景気悪化懸念が和らぐことが必要だ」と主張、まだ下値を模索する可能性もあり、3万円を割ることも想定されるといいます。

 

 

世界の金融市場において、すべては米国に始まり、米国に終わる。米国のリセッションリスクが高まるにつれ、ドルの上昇サイクルは終焉を迎える。闘ってはいけない。バフェット氏は現金保有高を過去最高に引き上げたばかりだ。将来にもっと安く買えるとみているからだ。(出所:ブルームバーグ

【コラム】バフェット氏のバタフライ、東京でモスラに-オーサーズ - Bloomberg

 いずれにせよ、日本株の動向を左右する米経済は危険ゾーンにあるものの、危機的な状況ではないとの見方のようです。それに加えて、FRBには利下げする余地があり、日本とは状況が異なるといいます。あまり悲観的になりすぎるべきではないのかもしれません。

論語に学ぶ

利に放(よ)りて行えば、怨み多し。(「里仁第四」12)

 利害打算だけで行動すると、他者から怨まれることが多くなると孔子は言いました。

dsupplying.hatenadiary.jp

 日経平均株価を含め日本経済の今後はどうなっていくのでしょうか。政府や日銀の政策が時代環境の風を上手にとらえて適合していれば、今回のようなパニック売りもなかったのかもしれません。新NISAにしろ、日銀の追加利上げにしろ、悪ではないのでしょうし、必要なことのように思えます。ただ間が悪ければ、こうしたことも時に悪作用することもあるのでしょう。

 国家、社会のために公利、公益を追求していればいいのでしょうが、首相が私欲と思われる総裁選再選を狙うことによって間の悪さが生まれたりしてるのかもしれません。それが自ら制御できていないのですからしょうがないということなのでしょう。リーダー失格の烙印を押してもよさそうです。

 今回の騒動からして投資リテラシーを高める必要があるのかもしれません。何しろ政治は私欲にまみれて頼りないのですから。

「参考文書」

東証3400円超高、マネー急速に巻き戻し 前日のパニックから一転 | ロイター

世界株安、押し目買いの好機か否か 投資家はジレンマ:日経ビジネス電子版

マネー逆流、株安・円高加速 日銀利上げ契機に:時事ドットコム

米国、景気後退には陥っていない─シカゴ連銀総裁=CNBC | ロイター

サーム氏、米国は景気後退に「不快なほど近い」-冷静さが重要とも指摘 - Bloomberg

米国株急落、S&P500種は2年ぶり大幅安となる可能性-ハイテク売り - Bloomberg

日経平均株価4451円安で下げ幅過去最大 企業揺さぶる米景気減速リスク:日経ビジネス電子版