改革期待で史上最高値を更新した日経平均株価ですが、一時の勢いが失せたようです。ボラティリティが高まり、短期間が乱高下繰り返すようになっています。
米国景気に一喜一憂する日本株 最高値に向け経営者がすべきこと:日経ビジネス電子版
改革期待はどこにやら、米国の経済指標とドル円相場に振り回されるようになっているといいます。株価の先行きは「グローバルのマクロ環境次第だ」との声が専門家から上がっているといいます。
当面は円高と株安が同時進行しやすい状況だといいます。日米欧の中央銀行の政策次第のようです。
止まらぬ円高・株安スパイラル 「9月株安」これからか 日経QUICKニュース 張間正義 - 日本経済新聞
市場の期待に応えて改革を確実なものとして成果をあげ続ければ状況は異なるものになるのでしょうが、そうはなりそうにもないようです。
事務機器大手のリコーが国内外で2000人の人員を削減すると発表したそうです。オフィス向け事務機の営業部門や保守メンテナンス、管理など幅広い部門が対象となるといいます。
リコー、国内外の2000人削減 事務機縮小受けDXに集中 - 日本経済新聞
改革遅れの最たる例といっていいのでしょうか。ペーパーレス化で事務機器市場が縮小するのにらんでのことといいます。オフィス業務のDX:デジタルトランスフォーメーション支援に経営資源を集中するそうです。
悲しいかな、まだまだDXが進んでいないのが世の現実ということでしょうか。これでは市場の期待には応えられそうにありません。
論語に学ぶ
歳 寒くして、然(しか)る後に松佰(しょうはく)の後れて彫(凋)(しぼ)むを知る。(「子罕第九」28)
寒さの厳しい年があるとき、そのときになって、松、伯が他の木々よりも遅れて萎むことをはじめて知ると孔子は言いました。
常緑樹の「松」「伯」を逆のたとえにして、節操がない人はすぐ志を変えることを言っているといいます。経営者たちの変革の志もそんなものなのかもしれません。ついつい楽な方へと流されてしまうから、いつまでも変わることなく、みなの期待を裏切り続け、利用されるだけになってしまうのかもしれません。
市場関係者においても、自民党総裁選は関心事のようです。「誰が当選するかよりも岸田政権の新しい資本主義・積極財政の方針が継承されるかどうかが焦点」との声が多いようです。
アングル:自民総裁選、市場は「岸田路線」の継続性を見極め | ロイター
岸田首相がアベノミクスを継承し、株式市場や企業統治の改革などをさらに進め、日本の資本市場が活況を呈するようになり、日経平均が史上最高値を更新するようになったとの見立てのようです。岸田首相も当初は「金融所得課税強化」などの姿勢を打ち出して、市場に敬遠されていたといいます。それが方針転換してからそれなりに高い評価を得るようになったそうです。
こうしたことが政治なのでしょうし、それを利害調整と呼んだりするのかもしれません。市場は「岸田政権の経済政策の方針が継承され、企業活動の回復を阻害しないように、日銀には緩和的な金融政策の継続を求めていく」と望んでいるようです。これで企業改革が一段と弾みがついて、企業活動が活況を呈するようになればいいのですが、どうにも疑問もわきます。たんに金融業界第一に考えてのことではないかと思えた入りしますが、どうなのでしょうか。
市場が警戒し、印象の悪い石破元幹事長、河野デジタル担当相や茂木幹事長が選ばれることになると、もしかして企業が自主的な改革に取り組み始めるようになるのかもしれません。利害調整といえば聞こえはいいですが、あまり近寄りすぎていいなりになるよりは、適度な緊張関係があったほうが良い時もあるのでしょう。そうした環境があってこそ、改革、変革は進んでいきそうな気がします。
「参考文書」
なぜ日本企業にESGが浸透しないのか ビジネスモデル変革の必要性 | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)
日本の大問題「"組織カルチャー"の変革」の秘策 ポイントは「"LOFT"カルチャー」!専門家が解説 | 企業経営・会計・制度 | 東洋経済オンライン
銀行株の息切れが映す「迷い」 利上げ恩恵、確信持てず 篠崎健太 - 日本経済新聞

