ウクライナが提唱する和平案の実現に向けた「世界平和サミット」が2日間の日程を終え閉幕、ウクライナの「領土保全の尊重」などをうたった共同声明に署名したのは84ヶ国にとどまったそうです。ゼレンスキー大統領は、新興国を中心とする「グローバルサウス」の一部主要国からの支持を取り付けることをできなかったといいます。
ウクライナ「平和サミット」閉幕、グローバルサウスの支持獲得ならず - Bloomberg
この会議に参加したのは100余りの国と機関、サウジアラビアやアラブ首長国連邦(UAE)、タイ、インドネシアなどが共同声明に署名しなかったそうです。
世界が一致してロシアに対し圧力を強めることができればよかったのでしょうが、期待していた新興国の支持は思うように広がらず、目論見通りにはならなかったようです。有力な仲介役が不在だったということでしょうか。問題解決が厳しくなっていそうです。
経済規模も大きく平和国家である日本が仲介役に徹するようになれればいいのでしょうが、それも叶わなくなっています。経済はジリ貧で、平和を脅かすような言動を繰り返していては国際的にも信用を失い、影響力を弱めるのかもしれません。
イタリアで開催されたG7主要7カ国首脳会議に出席した首相はスイスに移動し、この会議に参加していました。しかし、5時間半ばかりの滞在で帰国の途についたそうです。衆院決算行政監視委員会に出席しなければならず、16日には帰国する必要があったといいます。国内政治の乱れが、得意の外交にも影響しているというところでしょうか。
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自民党内からも首相批判、退陣を求める声があがるようになってきたようです。
「こういう状況に至った責任は最終的に誰かが取らなければならない」
政治の乱れは9月の自民党総裁選まで続くことになりそうです。
政治の乱れは、日本ばかりでなく、英国やフランスにおいても同様のようです。一方、台頭してきたグローバルサウスにおいては、欧米型の自由な民主主義とは一線を画す「オルタナ(代替)民主主義」が広がっているといいます。指導者が自らの正統性を主張するために選挙制度を整備しつつも、実質的に権威主義体制を続ける国が目立ってきたそうです。
多くの国の有権者が民主主義に懐疑的=政府間組織IDEA | ロイター
「議会や選挙に煩わされない強力な指導者」について好意的な見方をする人も増加傾向にあるそうです。一方、多くの国の有権者が自国の民主主義と制度への信頼に危機感を抱いているといいます。
論語に学ぶ
甚だしいかな、吾が衰えたることや。久しいかな、吾(われ)復(また)夢に周公見ず。(「述而第七」5)
ひどく衰えてきた、もう長い間、周公の夢を見なくなっていると孔子はいいました。
孔子は、周公の政治を理想としていたといいます。兄武王が周王朝を建て、自身は首相格として政権を輔佐し、諸制度を整備したといいます。
民主主義国家は、ガバナンスを改善するとともに、信頼できる選挙に対する虚偽の告発を助長している偽情報文化に対抗することによって、国民の懐疑心に対応しなくてはならない。(出所:ロイター)
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やらなければならないことが多々ありそうです。しかし、それにまっとうに取り組むことができなくなっているのが今の政治のようです。政治家の能力不足ということなのでしょうか。人格ある政治家の登場が待たれます。
「参考文書」
ウクライナ「領土保全の尊重」など採択 和平サミット共同声明、インドや南アは見送り - 産経ニュース
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