「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

軍事演習で威嚇する中国、ICJの攻撃停止命令に反発するイスラエル、強硬に傾斜する世界はいつまで続く

 台湾で反中強硬派の頼清徳新総統が誕生し、これを端にして中国が台湾周辺で軍事演習を開始しました。頼政権への威圧と米国を牽制することが目的といわれます。予定は2日間だったので、無事終了となったのでしょうか。

頼総統「平和と安定守る」 威嚇の激化警戒、市民は静観―台湾:時事ドットコム

 欧米に反発、ますます強硬姿勢を強めるプーチン大統領のロシアはウクライナへ侵攻を止める気配をみせません。パレスチナガザに攻撃を続ける保守強硬派のネタニヤフ政権が率いるイスラエルも同様で、軍事攻撃を即時停止するよう命じたICJ 国際司法裁判所に反発しているといいます。

 

 

イスラエルは、自国の領土と国民を守る権利に基づき、道徳的価値観に従い、国際法に従って行動している」とイスラエル首相府は主張し、ガザ地区パレスチナ民間人に全体的または部分的な物理的破壊をもたらすような方法では行われないと表明しているそうです。

ICJ、イスラエルにラファ攻撃停止を命令 1カ月内の進捗報告も | ロイター

 これが強硬派の政治というものなのでしょうか。うんざりです。こうした国に引きずられるかのようにして世界もまた強硬的にならざるを得なくなってしまうのでしょうか。自然の摂理なのかもしれませんが、こういう時こそ、あえて抗うことも必要なのではないでしょうか。

論語に学ぶ

無為にして治まる者は、其れ舜(しゅん)か。夫(そ)れ何をか為さん。己を恭々(うやうや)しくし正しく南面するのみ、と。(「衛霊公第十五」5)

 自分がなにも動かず、また、しなくても、天下が平和に治まる。そういう政治ができたのは、舜であろうか。舜は何をしたのであろうか。ただ慎み深くし、正しく王位に即いていただけであったと孔子は言いました。

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「舜」は、中国神話に登場する聖人。「南面」、天子が政庁において、南を向いて着座すること。「易」説卦伝においても「聖人 南面して天下を聴く。明に嚮(むか)いて治む」とあるります。「明治」の名の由来にもなった言葉で、上に立つ者、天下に耳を傾ければ、明るい方へと向かって治まるとの意味といいます。

 

 

 上に立つ者が聖人のような人格者、人柄がよい人であれば、みながそれに倣って良き社会になっていくのが理想なのでしょうが、現実はなかなか厳しいようです。

 権力格差という指標があるといいます。「それぞれの社会において、権威を持たない立場にある人々が、既存の権威を受け入れ、それに従おうとする程度」と定義されるそうです。逆に言えば「その社会がどれくらい権威に対して反抗的であるか」を指し示す指標でもあるといいます。権力格差が大きい国にはロシアや中国、フランス、韓国、台湾と続き、その次に日本が並びます。平均よりやや上というレベルだそうです。

 現実社会においては、ついつい権威や権力に影響されて追従しがちということでしょうか。特に権力格差が大きい国においては、権力者次第でおかしなことを起こしてしまう危険性を秘めているのかもしれません。もうしかして日本は今そんな危険な状態にありそうな気もします。

 物価や経済、子育て支援など国民生活に関することが政治の中心課題にあるべきなのでしょうが、国体とか安全保障を中心しようとしたりしていないでしょうか。これらがまったく不要であるとは言いませんが優先度の程度が違うような気もします。国際情勢がそうだからとか、周辺国もそうだからといって言い訳しているようにしか聞こえません。

 そうではなく、日本らしさをもっと追求するようになるべきのように感じてなりません。今ある環境は受け入れなければなりませんが、あえて現状を否定して、あるべき姿を問うべきなのでしょう。そうした態度がなければ、現状に迎合するだけとなってしまい、相手に合わせているだけです。それでは自分らしさをなくしてしまいます。それだけは何としてでも阻止しなければならなりません。

 強硬派が跋扈する世界なのですからなおさらです。ロシア、イスラエル、イランに中国、それにくわえ北朝鮮、そんなニュースが連日報道されています。

 

 

「参考文書」

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