「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

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銀行破綻劇、米政府の迅速な対応、意外だった破綻の理由

 

 米国で、 シリコンバレー銀行が経営破綻し、シグネチャー・バンクもこれに続いて破綻、その動揺が広がる中、米政府が迅速に動いているようです。

 早速、バイデン大統領が声明を発表し、「預金が保護され、きょう現在において預金にアクセスできる。安心して欲しい」と述べたといいます。連鎖を警戒してのことなのでしょうか。

バイデン米大統領、銀行規制の強化目指すと表明-SVB破綻受け - Bloomberg

 また、これによる納税者が損失を負担することはないと説明し、「両行への投資家は保護されない」と言明、「投資家は承知の上でリスクを取ったわけであり、そのリスクテークが報われない場合には資金を失う。それが資本主義の仕組みだ」とバイデン氏は述べたそうです。

 

 

 今回の破綻劇の原因分析が始まっています。放漫経営のなれの果てではなく、急激な金利上昇に対する対応のまずさによるところが大きいのでしょうか。

【視点】SVB破綻の原因は低金利、米金融引き締めではない - Bloomberg

何年にも及んだ金融緩和、金利への無関心さを生んだ」と記事は指摘し、「金融引き締めへの油断が、破綻の一因となった公算大きい」といいます。

 耳の痛い指摘にも聞こえます。グローバルな信用不安の広がりやFRBの金融政策への影響など、警戒しなければならないことも多いようです。

 しかし、少々意外な顛末とも感じます。大儲けをたくらんでの失敗ではなさそうです。それでも厳しくその責任を米政府が問うているように見えます。

低品位な議論、憐れな官僚たち

 一方、日本の国会は相変わらずで、低品位な議論を続けているようで、呆れるばかりです。政争に巻き込まれ、答弁に立たされる官僚たちが憐れに見えてきます。

総務省側、大臣レク実施の「可能性高い」 高市氏なお文書否定―参院予算委:時事ドットコム

 当事者の大臣は「テレビ朝日ディスる(批判する)はずもない。(情報番組の司会の)羽鳥慎一アナの大ファンだ」と苦しい答弁に追われているそうです。

 こんなことにつきあわされる官僚ちたがかわいそうに思えます。こんなことが続くのだから、国政が滞るのも当然でしょうし、規範もモラルもないのでしょう。

 

 

論語に学ぶ

君子は矜(きょう)なるも争わず。羣(ぐん)すれど党せず。(「衛霊公第十五」22)

 君子 教養人は、誇りを持っているが他者と争わない。共同はするが徒党は組まないと意味します。

dsupplying.hatenadiary.jp

 国を問わず、官僚たちの中には、プライドをもって仕事したいと思う人もいるのでしょう。そうあることも自然なことではないでしょうか。

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 周到に権力を築こうした力が弱まり、それにほころびが生ずれば、色々ことが問題となって露見したりするのでしょう。

 マスクの着用が個人の判断に任されるようになりました。まだまだ周りの空気を読みつつみながらの対応となるようです。無言の圧力に屈せず、もうそろそろ委縮することも必要なくなっていくのかもしれません。

 

「参考文書」

高市早苗氏へ説明「あった可能性高い」 行政文書巡り見解差 - 日本経済新聞

高市氏「強気の主張」後退 根拠揺らぐ、野党は辞任要求―放送法文書:時事ドットコム

「言った、言わない」でまたトラブルに…高市早苗の「行政文書問題」よりもギョッとした“国会答弁” | 文春オンライン

シリコンバレーバンク破綻に見る米国信用不安の拡大リスクと金融政策への影響 | 2023年 | 木内登英のGlobal Economy & Policy Insight | 野村総合研究所(NRI)

米シリコンバレーバンクが破綻、米財務省が緊急措置 急転直下の3日間:日経ビジネス電子版