「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

「遺志を引き継いで」、その言葉におぼえる違和感

 遠い異国での紛争は続き、米中超大国が対立しています。国内では首相が襲撃される事件がおこるようになりました。信じ難い報道が増え、いたるところで健全さを失っているのではないかと感じることが増えています。

 日本とのつながり深いといわれる隣国韓国の宗教団体の長が現役首相の名を出し、注文を付けたといいます。また、その団体の関連団体関係者が出入りしたことが疑われる「安倍晋三名誉会長を偲び、新しい憲法を制定する推進大会」(主催:新憲法制定議員同盟)に岸田首相をはじめ多くの政治家が参加していたそうです。

「あ、この人!教会長です」岸田総理参加の“改憲集会”の準備に…旧統一教会・信者の姿 直撃すると「手伝っちゃいけないですか?」【報道特集】 | TBS NEWS DIG (1ページ)

 その問題指摘される宗教団体への解散命令を請求するか否かの検討が続いています。だいぶ長い時間を要していますが、いまだに結論に達していません。

 

 

権力

 福田康夫元首相が、近年の政治家の「権力の用い方」に大きな問題があると指摘し、公文書軽視の風潮を批判、警鐘を鳴らしているそうです。

福田康夫元首相が「高市発言」を痛烈批判! | 文春オンライン

 安倍政権下で頻発した公文書改ざんの背景には、権力者の自覚の欠落があると、福田元首相は指摘したそうです。また、「権力の使い方」の問題に言及し、権力というものは、使い方を間違えると、国家という城の石垣である公文書を壊したり置き換えたり、とんでもないインチキが始まってしまうと語ったようです。

内閣人事局ができたことにより、官邸が官僚の人事権を握り、官僚が萎縮して何も言えなくなったとの批判があります。この構想は福田内閣の頃から議論が始まり、私も責任がないとは言えません。ただ、こんなに評判の悪い仕組みができあがるとは、当時は夢にも思っていなかったし、甘く考えていた。そこは忸怩たるものがあります。(出所:文春オンライン)

岸田批判、安倍擁護

「岸田官邸・岸田自民党は、首相指示によって「一強」を演出しているように感じる」と、元NHK解説員の岩田明子氏が批判の声をあげています。また、議論が見えない政党となり、保守層をはじめとする「自民党離れ」が目につき始めているといいます。

【安倍晋三元首相 一周忌】岩田明子氏がみた議論と根回しが生んだ「安倍一強」 岸田政権と真逆の決定プロセス 人への優しさで官邸「チーム力」高めた(1/3ページ) - zakzak:夕刊フジ公式サイト

岸田文雄政権は、政策の方向性としては安倍政権を踏襲している。しかし、その決定プロセスは「真逆」ともいえるのではないか。(出所:夕刊フジ公式サイト)

 安倍政権の特徴は、まず大原則について、さまざまな職種で徹底した議論を行うことだった岩田氏は述べ、そのうえで現場の状況を吸い上げ、あるべき姿を話し合い、政策に落とし込んだといいます。また、安倍氏の人間的な魅力にも触れています。

 

 

論語に学ぶ

賢を見ては、斉(ひと)しからんことを思い、不賢を見ては、内に自ら省みるなり。(「里仁第四」17)

 賢者の言動を知ると、自分もそうなりたいと願い、愚者のそれを知ると、自分はそうあってはならないと反省すると意味します。

dsupplying.hatenadiary.jp

「賢」、才知や徳のすぐれた人、分別があって、しっかりし、かしこく、賢明である、そんな意味を有する言葉です。

 故人の遺志を引き継いでいくと、首相を始め多くの議員がそういいます。しかし、孔子の言葉とは真逆なのかもしれません。「不賢」のところばかりを引き継ごうしているのではないでしょうか。今ある問題への対応がどうみても「賢」といえるかは疑問でなりません。

 

「参考文書」

旧統一教会トップ・韓鶴子氏発言に松野官房長官「報道承知もコメント差し控える」 | TBS NEWS DIG (1ページ)

杉田水脈氏と民意の絶望的な関係 (5ページ目):日経ビジネス電子版