「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

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【興奮と感動】WBC 1次ラウンド突破、個性輝く侍ジャパン

 

 侍ジャパンが、WBC ワールド・ベースボール・クラシックでオーストラリアを7-1で破り、準々決勝進出を決めました。 1次ラウンドを4戦全勝で終え、B組一位となり、準々決勝ではイタリアと対戦するそうです。

「大谷選手だなぁという感じ」 "教え子"の看板直撃弾に栗山監督ツンデレ称賛 | Full-Count

「まずはここを抜けて次に行くことしか考えてなかった」と栗山監督は述べ、「まずは次に行けてホッとしています」と、胸をなでおろす様子だったといいます。

 史上最強というチームを率い、負けられないという緊張感もあるのでしょうか。

 

 

 その前日のチェコ戦では、佐々木朗希投手が先発し、見事とに大役を果たすマウンドだったといいます。

1回の第1球、外角低めに投げ込んだ162kmのストレートに、東京ドームのファンがどよめいて始まったマウンド。3番・フルプ外野手への初球、164kmで早くもこの日最速をマークした。1回に中野拓夢内野手の悪送球で1点を失ったが、その後も160km台を連発し、ストレートの平均球速は160.6kmを記録した。そこに140km台のフォークとダルビッシュ有投手直伝のスライダーを交えてチェコ打線を抑え込んだ。(出所:文春オンライン)

 東日本大震災の被災地 岩手県陸前高田市出身の佐々木朗希投手、3月11日に先発することは、宮崎キャンプの中盤に告げられたといいます。

佐々木朗希が笑わない理由 栗山監督は宮崎キャンプで3・11先発を告げた | 文春オンライン

「朗希だけではなくて東北出身の選手たちも、ジャパンにいます。色んな想いがあると思いますけど、もし今日の試合を観ていただいて、少しでも楽しかったり、笑顔になれたら、元気になっていただけたら幸せです」と、栗山監督は佐々木投手を先発させた思いを語ります。

 佐々木投手は「栗山さんからもそういう話があったので、もちろん分かってはいたんですけど、とりあえずチームの勝ちだったり、自分のピッチングができるように思い、今日まで準備してきました」と胸の内を明かしたそうです。

 3月11日、勝利を飾り東京ドームのお立ち台に立った佐々木投手は、喜びを爆発させることなく、言葉穏やかに、控えめなものだったといい、彼がずっと背負い続けてきたものの重さを感じざるを得ないと記事は指摘します。

 

 

 試合を見ては興奮し、選手たちのメッセージを耳にしては、感動してしまいます。純粋で、偽りのない思いがあるからなのでしょうか。

論語に学ぶ

知者は水を楽しみ、仁者は山を楽しむ。知者は動き、仁者は静かなり。知者は楽しみ、仁者は寿(いのち)ながし。(「雍也第六」23)

  孔子は水も美しい、山も美しい、とみているという。知者は楽しむ、の場合の楽しむには上品な意味での快楽、エピクロスが求めたようなものとしての快楽の語感がある。仁者は快楽を否定する禁欲主義者では決してないが、歓楽をたのしみにまで減速濾過することによって、生命を静かに永くすると意味します。

dsupplying.hatenadiary.jp

 喜び、楽しみにも色々あって、ワッと興奮し感動するものやじわっと感動が伝わり幸福感を満足させるようなものがあったりするのでしょう。

 このWBCにおける大谷選手の大活躍とひたむきに投げる佐々木投手の姿からそんなことを想像してしまいます。

 水も山もともに楽しむものであって、一方が好まれるのでないと孔子は見ているそうです。

 

 

 しかし、現実の世界ではどうにもこうし楽しみを感じることが少ないようです。喜怒哀楽があって当然なのでしょうが、怒とか哀ばかりで少々息苦しくなっていないでしょうか。

 人の揚げ足を取ったり、皮肉ったり、罵ったり、そんなことを楽しみにするような風潮が薄れ、もっと前向きになって、建設的な議論ができたりすれば、喜とか楽がもっと増えていくのではないのではないでしょうか。

 常に観客がいることを意識し、どうすれば喜とか楽につながる選択ができるのか、そんな心構えが身につけるべきなのかもしれません。