子曰わく、古者(いにしえ)、言(げん)の出(い)ださざるは、躬(み)の逮(およ)ばざるを恥ずればなり。(「里仁第四」22)
(解説)
「古い時代、道徳的発言を軽々しくしなかったのは、自分がまだそれを実践できていないことを心得ていたからである。」(論語 加地伸行)
実践して成功のとき、道徳的発言がなされ、それが今日に残っており、それに従えば、後人の我々も完成が可能であると加地は補足説明する。
松山英樹、文字通り日本のゴルフ界のエース。PGAツアーで活躍を続け、世界ランキング20位。12月12日から始まる世界選抜と米国選抜との対抗戦「プレジデンツカップ」を前に、PGAツアーの先駆者である丸山茂樹がエールを送った。
「英樹は自分がエース、オレが引っ張っていくんだという意識を持った方がいい。」 (出所:日本経済新聞)
2年前の2017年の全米プロで、松山が優勝するかもしれないと思った。最終日、2位タイでティーオフし途中単独首位へ。インに入ってから乱れて最終的には無念の5位に。
最終ホール18番、ドライバーショットはクリークへ。それですべてが終わったかもしれなかったが、次の3打目、重圧から解き放たれ、いつもの松山に戻ったように見えた。
試合後の松山のコメントがアルバの記事に残っていた。
独特の雰囲気だった。「日本ツアーでアマチュアでやっていたときのような緊張でしたね。気持ちの部分ももっと成長しないといけないし、自信を持って打てる技術がないのかなと思った」と松山。「これを経験したからといって克服できるものではないと思うし、その場数が増えていけば、それだけチャンスが増えているということだと思うので、その1回が当たるようにもっともっとチャンスを増やしたい」と語る。
「ここまで来た人はたくさんいると思いますし、これから勝てる人と勝てない人の差が出てくると思う。勝てる人になりたいなと思う。このギリギリのところでやれるのは楽しいですし、そこで勝てればなおさら楽しいと思う。これを次に生かしていきたい。何をすれば勝てるのか分からないですけど。一生懸命練習したいと思う」と話した日本の怪物。最後の「優勝に1番近づいた?」と言う質問に「最後の3ホールまで近いところにはいたんで、そういう意味では近づいたんじゃないかなと思います」とつないだ。 (出所:ALBA)
メジャーでの優勝が目標と口にする松山。その言葉に口惜しさが滲む。メジャーこそまだ獲れていないが、ここまで実績を残してきた松山。しかし、その姿勢はいつも謙虚だ。
言の出ださざるは、躬の逮ばざるを恥ずればなり
あの日、試合後の松山の姿を見てもらい泣きした。
丸山茂樹さんが言う通り、もう「世界のエース」と自覚してもいいのかもしれない。ピンをデッド狙うに松山のプレースタイルは圧巻だ。 LEXUSではないけど、
「世界を、抜き去れ」
(参考文献)
www.nikkei.com