日経平均株価は節目の4万円を突破しました。過熱感を警戒する声がある一方で、市場関係者を中心にして上昇トレンドは継続するとの強気の声もあるといいます。
日経平均、終値でも4万円突破-景気期待や企業改革でリスク選好 - Bloomberg
米国のAIブームによるハイテク株高を背景にして、東京市場でも半導体関連の銘柄が上昇をけん引したといいます。ただ売られる銘柄も多く、プライム市場の値下がり銘柄数は全体の約7割となっていたといいます。
日本の株価上昇を牽引する米国の株高は業績改善を伴ったものといいます。また底堅い米経済が世界の株式相場を支えていると指摘する声もあり、「根拠なき熱狂ではないだろう」と語る市場関係者もいるようです。
いずれにせよ、日本企業が賃上げなど経営改善を継続的に進め、その業績が力強いものとなり、日本経済の好循環につながっていけば、米国のような持続的な株高も期待できるようになるのでしょう。
いつまで続く株高
「当たるも八卦、当たらぬも八卦」といいます。占いは当たることもあれば、当たらないこともあるという意味する言葉です。株価の動向も占いと同じようなものなのかもしれません。今の株高が持続するしないも「八卦(はっけ)」次第ということでしょうか。
「八卦」とは「易経」に出てくる言葉で、この八卦と八卦を組み合わせた六十四卦で、自然界・人間界のあらゆる事物・性情が表すことができるとされているそうです。
「六十四卦」、この六十四の場面ごとに、「どのような登場人物がいるのか」「自分の立場はどこなのか」「人間関係やその力関係」「心理状態はどうなっているか」などに応じた話が展開されているそうです。
またそれはものごとには必ず前兆があり、その前兆を察知できれば、適切に変化へ対応できるということを表現し、「こう行動せよ」という明確な答えではないにしてもヒントにはなるものだといいます。
首相が物価上昇を上回る所得増を実現するとして、「賃金が上がる→家計が豊かに→消費が増やせる→経済成長、次の賃上げ」好循環を創り出すため、あらゆる政策を実行するとビデオメッセージで訴えています。
物価上昇を上回る所得増に向けて 岸田総理 #shorts - YouTube
株価上昇時のこうしたメッセージが、変化を強く促すことにつながっていけばいいのでしょう。さて春闘で期待通りの賃上げは実現することはあるのでしょうか。
論語に学ぶ
我に数年を加し、五十にして以て易を学ばば、以て大過無かる可(べ)し。(「述而第七」16)
この私になお数年の時間が与えられ、五十歳になって易を学ぶならば、大いなる過失もなく過ごすことができようと孔子はいいました。
首相を筆頭に自民党議員たちも「易経」などの古典を学べば、改革や様々な政策の実行もまた違ったものとなり、社会にとっての良き「変化」を生み出すことができるのかもしれません。
参議院でも裏金事件の実態解明が続いていますが、首相はのらりくらり、はぐらかしの答弁を続けているようです。これでは変化の兆しを遮るようなものです。
立憲・辻元氏「総理ね、火の玉になってやるんじゃないですか」「やる気ないんですか」参院予算委員会で野党が自民・裏金事件を追及 | TBS NEWS DIG
社会には賃上げなどの変化を求めつつ、一方で、自分たちは変化しようとしないとはどうなのでしょうか。不信がはびこり、好影響ではなく社会に悪影響を及ぼすことになりそうです。まずは自民党のその悪習から壊していく必要がありそうです。それが叶って、日本経済が復活に向け動き始めるような気がします。
「参考文書」
4万円突破の日経平均株価 持続力の鍵は「労働分配率」:日経ビジネス電子版
辻元清美氏「私は自民党に引きずり出された」自身の経験踏まえ自民若手の政倫審出席を首相に要求 - 社会 : 日刊スポーツ
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