「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

税負担の不公平感、追求続く納税逃れ、新たな脱法行為疑惑、今度は茂木幹事長

 国会で裏金事件の追求に多くの時間が費やされています。自民党は問題を有耶無耶にしようとしてなのかのらりくらりとし、納得のいかない説明が繰り返します。一方野党は脱税を疑いで攻勢を強め、税負担の不公平さを指摘します。世論の中からは「自由納税党」との声もあがります。

 近く政治倫理審査会が開催され、疑惑議員が弁明し、裏金の使途の説明が求められるといいます。この審査会の公開の是非を巡って、与野党の駆け引きが続いているようです。時間が浪費されているように感じます。

 

 

 そんな中、また新たな疑惑が浮上したようです。自民党茂木幹事長の政治団体で「制度の抜け穴を利用した脱法行為」とも受け取れる資金処理が発覚したそうです。その金額は1億円近いになるようです。

制度抜け穴利用「脱法行為」 議員と政治団体 関連不明 後援会組織に巨額資金移動 | 山陰中央新報デジタル

 この傍若無人ぶりは何なのでしょうか。これでは国会でのらりくらりの説明しかできないのでしょう。

増える自治体の業務、増加する非正規職員

 自治体で働く非正規職員の数が増加しているそうです。正規職員は行政のスリム化が減少する一方で、デジタルや福祉関連の業務が増え、非正規で補っている実態が明らかになったといいます。

自治体の非正規職員、6・9%増 74万人、財政難で正規増えず:東京新聞 TOKYO Web

国会議員がせっせと法の抜け穴を利用して私腹を肥やしているかたわらで、現場では改革が進まずに苦しい状況が続いているようです。滅茶苦茶な議員たちの仕事の成果のひとつということでしょうか。

 

 

論語に学ぶ

子貢曰わく、如(も)し博く民に施して能(よ)く衆を済(すく)う有らば、何如。仁と謂う可(べ)きか、と。子曰わく、何ぞ仁を事とせん。必ずや聖か。堯(ぎょう) 舜(しゅん)も其れ猶諸(これ)を病めり。夫れ仁者は、己立たんと欲すれば人を立つ。己達せんと欲すれば人を達す。能(よ)く近くに譬(たと)えを取るは仁の方と謂う可きのみ、と。(「雍也第六」30)

 弟子の子貢が「もし広く人々に物・心ともに豊かにし、多くの人を救済することができたならば、いかがでありましょうか。「仁」と呼んでいいでしょうか」と問いました。孔子は「それは「仁」どころではなく、まちがいなく「聖」とよばれる境地だ。古代の聖王 堯や舜でさえも、それは達しがたいと悩んでいた。君は軽々しく理想の政治を語るが、そうではなく、「仁」を求める人間として実践すべきではないか。人格者は自分が立ちたいと思ったら、まず他人を立たせてやり、自分が手に入れたいと思ったら、まず人に得させてあげる。すべて身近なところから考える、これこそが「仁」を実現する方法なのだ」といいました。

dsupplying.hatenadiary.jp

「自分を愛する気持ちが強いなら、その分、社会もまた同じくらい愛していかなければならない」......

「仁」とは人間と人間の善意の結びつきであって、孤独の個人の努力だけでは、決して仁の境地に到達しうるものではなく、人間はつねに近くから遠くへと、善意の網の目を広げていかなければならないとするのが孔子の考えだといいます。そこには、自分より弱い立場にある人を救おうとする心があるといいます。 

 

 

 首相の海外支援に対して、「ばらまきボンビー」「岸田ボンビー」という批判があるといいます。

炎上する国際協力 「ばらまきボンビー」にならぬために - 日本経済新聞

 途上国支援やウクライナ支援が無意味なこととはいうことはなく、それが重要であることは理解はできることです。しかし、また批判の声を上がることも理解できます。

 孔子がいうように、税の網の目を近くから遠くへと広げようとすればいいことではないでしょうか。まずは国民の声に真摯に耳を傾けるべきなのでしょう。それさえできれば、そこに答えがあると気づくのではないでしょうか。