「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

1兆円超の巨額な補助金で建設される台湾TSMCの半導体工場、意味あることになるのだろうか

 日経平均株価が史上最高値を更新しました。明るい兆しを感じ、なんとなく高揚感も高まっていきそうな気もします。市場の期待通りに改革・変革が進んで、成長が持続し、経済が健全に循環するようになっていけば、世の中によどむ否定的な空気感も晴れていきそうな気がしますが、どうなっていくのでしょうか。

 しかし、政治は改革が苦手のようです。自民党は、合理性を欠き、反発を招くような言動を続けています。裏金によって生じる納税義務はその疑惑議員の自主判断とか、疑惑議員が説明責任を果たす政治倫理審査会を非公開にしようとか、何が何だかよくわかりません。自分たちの都合だけを優先させています。これでは政治改革が前に進むことはなさそうです。

 

 

 政治はムダを産みだしては、手間をかけることが好きなのでしょうか。労働生産性の向上が求められるこのときでさえ、こうしたことが改まらないのですから、いつまで経っても社会のあちこちにどうでもいいような仕事ばかりが増えて効率性を悪化させているのではないでしょうか。

 政治が本来やるべきことに集中するようになれば、様々なしくみや手続きがシンプルになっていくのでしょう。それによって生みだされるゆとりとか余裕を活かすことができるようになれば、仕事はより生産性の高いものへと変わっていくこともできそうなものです。

論語に学ぶ

疏食(そし)を飯(く)らい、水を飲み、肱を曲げて之を枕とす。楽しみ亦その中に在(あ)り。不義にして富み且つ貴きは、我に於いては浮雲の如し。(「述而第七」15)

 粗食であり飲むものは水、肱を曲げて枕として寝る。そのような質素な生活の中にも、楽しみがある。「不義」不当なことをして得るような財産や高位は、私にとっては雲のように何の関係もない、と孔子はいいました。

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 シンプルの中にも、楽しみは見いだせるもので、そこに学びがあれば日々進歩を感じるようになるからだといいます。意味ある生活ということでしょう。一方、富貴な生活、豊かな生活、それらは否定されるものではないにしても、もしそれが「不義」つまり不正を行うことによって得たものであるならば、美しくもなく意味もない、頼りにならないしはかないことにすぎないと孔子は言いたかったようです。

 

 

 子育て支援に多額な費用が必要だとされています。そのためにわけのわからない支援金制度が設けられ、実質的な増税となるようです。

 一方、総額1兆2000億円もの巨額補助金を投じて熊本県菊陽町に台湾の半導体受託生産の大手TSMCの工場が建設されています。

アングル:TSMCの熊本工場、日本の半導体復活へ弾み 24日に開所式 | ロイター

 こうした国家事業がまったくのムダとはいいませんが、どうなのでしょうか。企業はアベノミクスで許諾の内部留保を蓄えたといわれています。そのおカネよりもを税金が優先にされるのは如何なものかと感じなくもありません。

 投下される巨額の税金以上の経済効果をほんとうに生み出すことはあるのでしょうか。逆にその効果を追求しようとするがために、追加の税金投入が必要になったりしないか心配になります。何せ世界中の国々が血眼になって競争する領域の仕事で勝負しようとしているのですから。

 こんな仕事に政府が多額のお金を投じるのは効率性が悪すぎるような気がします。政府にはもっと意味ある仕事をしてもらいたいものです。

 

 

「参考文書」

鈴木財務相 政治資金問題 “納税行うかは議員が判断すべき” | NHK | 政治資金

TSMC熊本工場、官民挙げて計画通り完工-ソニーや鹿島も尽力 - Bloomberg

優れた起業家が実践する、エフェクチュエーション「5つの原則」とは | エフェクチュエーション:優れた起業家が実践する「5つの原則」 | ダイヤモンド・オンライン