「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

過去最高を更新し続ける米国株式、なぜ日本株は30年以上過去最高を更新できないのか

 米国の株式市場では、株価が過去最高を幾度となく更新しています。米国経済のダイナミックさを感じます。日本の株価も好調ではあるものの、いまだにバブル期の過去最高を更新するには至っていません。改革期待から年末までには過去最高の更新があるかもしれないとの見方もあるようです。しかし、なぜにこのような差が生じてしまったのでしょうか。

 

 

 少子化、賃上げ、人手不足、生産性向上などいまだに解決されていない社会課題がゴロゴロあるというのにイノベーションが生まれないどころか、その解決にも至っていません。いつになったら放置されている課題は解決にすることができるのでしょうか。

論語に学ぶ

富 求む可(べ)くんば、執鞭(しつべん)の士と雖(いえど)も、吾も亦(また)之を為さん。如(も)し求む可からずんば、吾が好む所に従わん。(「述而第七」11)

 どんと儲かることができるものならば、通行者の整理のような仕事であろうと、私はそれをしよう。しかし、それによって特段儲かるような仕事でないのならば、貧乏を覚悟で自分の好きな道に没頭して暮らしたいと、孔子は言いました。

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 孔子の言葉を文字通りに受け取って、通行人の整理を行ったところで、大儲けはできそうにありません。しかし、そこにアイデアが加わり、改革なりイノベーションがあれば、状況が変わってくるのかもしれません。しかし、今すぐにそれが実現しそうにないのなら、まずは研究開発、学問研究に没頭すべき、それがまっとうな道であるとも受け取れます。

「正当な方法で富が得られないのであれば、いつまでも富に恋々としていることはない。気に入らないことをして富みを手にするより、むしろ貧賤に甘んじてまっとうな生き方をした方が良い」との意味で、「まっとうな生き方によって得られるならば、どんな仕事についても金儲けせよ。しかし、まっとうではない手段をとるくらいなら、むしろ貧賤でいなさい」との意味でもあるといいます。

 

 

 頭の中では理解できても、実行となれば難しいものです。まっとうな道さえ進めばよいものを、横道にそれ邪道なことをするから、課題は解決せず、そこには改革もイノベーションもないのでしょう。

政治改革

 政府が進める政治改革が一向に進みそうにありません。解決すべき課題が明確になっているにも関わらず、色々言い訳をしたり、詭弁を述べるようになっては、改革を拒んでいるとの同じで、それでは課題解決はありません。

政策活動費の廃止・公開求める野党に否定的な岸田首相 二階氏の50億円も「確認するまでもない」:東京新聞 TOKYO Web

野党は「巨額の合法的な裏金」として、廃止するか、使い道を公開するよう要求した。一方、幹事長らに巨額の支出をしている自民党は改革に後ろ向きで、岸田文雄首相は「政治活動の自由と密接に関わる問題」と見直しに消極的な姿勢を示した。(出所:東京新聞

持続的な賃上げ

 経団連の十倉会長と斎藤経産相が会談し、持続的な賃上げへ、企業の競争力の強化につながる投資を官民連携で推進することで一致したそうです。

経団連と経産相が会談 持続的な賃上げへ 官民連携で推進で一致 | NHK | 経済産業省

 政治資金パーティや企業献金が取り沙汰されている中、国と財界の癒着ぶりをまざまざと見るようです。 こうしたところから、持続的な賃上げにつながる改革やイノベーションが生まれることはあるのでしょうか。

 政治改革が求められています。そうでなければ、この先も厳しい現実から抜け出ることはありえないのでしょう。

 

 

「参考文書」

最高値更新の米株市場、2月は試練到来か-高揚感冷ます複数の現実 - Bloomberg