「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

衝撃、安倍派の強制捜査はじまる、解明待たれる自民党政治の実態・悪事

 日本の政治がたいへんな事態になっています。東京地検特捜部がいよいよ自民党の安倍派と二階派強制捜査に入るそうです。当事者である自民党総裁でもある首相は昨夜、「国民から大変疑念を持たれる事態を招いていることについて大変遺憾に思い、心からおわびを申し上げなければならない」と述べたそうです。

岸田首相 “政治資金規正法 改正も選択肢として否定せず” | NHK | 政治資金

 再発防止に向け、党として新たな枠組みを立ち上げることも含めて取り組み、政治資金規正法の改正も選択肢として否定するものではないとの考えも示したといいます。

 こうも他人事のように語れるものです。無自覚、自分の立場、置かれている状況を正しく把握できていないのではないかと感じます。

 

 

 メディアや検察、それぞれがようやく与えられた役割を果たせるようになってきたのでしょうか。その機能が抑圧されていたがために、こんなに事態に陥ったのかもしれません。

役割・任務

 岸田首相にはどんな役割が与えられているのか、もしかしたら、自民党政治を終わらせることなのかもしれません。そのためにここまでに様々な混乱を生じさせ、世間の怒りを買たといえば納得できそうです。

論語に学ぶ

曾子曰わく、士は以て弘毅(こうき)ならざる可(べ)からず。任 重くして道 遠ければなり。仁 以て己が任と為す。亦(また)重からずや。死して後已(や)む。亦遠からずや。(「泰伯第八」7)

 志のある者は、大らかで強い意志を持たねばならない。その任務は重くて、その達成への道ははるかに遠いからである。「仁」人の道を己の任務、役割とする。なんと重いことだ。その達成のための努力は死ぬまで続く。この道が遠くなくてどうしよう、と曾子がいいました。

dsupplying.hatenadiary.jp

発端

 この事件は、神戸学院大の上脇博之教授の告発を端にして始まりました。

なぜ自民党にはこれほどのカネが必要なのか パーティー券疑惑を告発した上脇博之教授が読み解く背景:東京新聞 TOKYO Web

 教授は、政治にカネがかかりすぎる現状の抜本的な見直しが必要と訴え、「政党助成金企業献金、パーティーの全廃」と「政策本位で当選する仕組み」の実現を目指すべきと語っています。

 

 

悪の陳腐さ

 第2次世界大戦後、ナチスドイツによるユダヤ人虐殺計画を主導したアドルフ・アイヒマンは、裁判ののち処刑されたといいます。

 このアイヒマンは、ただナチス党で出世するため、与えられた任務を一生懸命にこなそうとしただけだったということが裁判で明らかになったそうです。

#024 悪とは「無批判にシステムを受け入れること」である|山口周

 この裁判を傍聴した哲学者ハンナ・アーレントは「悪とは、システムを無批判に受け入れること」と指摘しています。

 アーレントは「悪の陳腐さ」という言葉を用いて、「システムを無批判に受け入れるという悪」は、我々の誰もが犯すことになってもおかしくないのだ、という警鐘を鳴らそうとしたといいます。

 自民党が集団となって犯した過ちも、この言葉で説明できるのかもしれません。批判を遠ざけたことで、みずから悪事に手を染めるようになっていったのでしょうか。

 

 

「参考文書」

二階派も強制捜査へ…裏金疑惑で東京地検、パーティー券収入の一部を報告書記載しなかった疑い : 読売新聞