「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

連日報道される不祥事に不正、衰退が止まらない日本

 相次いだ凶悪な広域強盗の指示役「ルフィ」と名乗る被告に弁護士が接見した際、フィリピンにいる人物と電話をつなぎ、被告に口止めをさせていた疑いがあるといいます。

「ルフィ」と接見した弁護士、JPドラゴン幹部とビデオ通話つないで口止めか…関係先を証拠隠滅容疑で捜索 : 読売新聞

 証拠隠滅の容疑で捜査が始まったといいます。驚きです。弁護士も、やってはならないことの分別がなくなったのでしょうか。

 

 

 大阪では西成署刑事課の女性がロマンス詐欺の受け子役の疑いで逮捕されたといいます。信じがたいことが続きます。この国の治安がますます心配になります。信用が崩壊していきそうです。

 なぜにこんな犯罪行為が蔓延するようになったのか、その根本にメスを入れて、対策しないと、国のさらなる衰退につながっていきそう気がしてなりません。トカゲの尻尾切りのような捜査で終わらせることなく、現実を直視し、その因果を仮説を立て、検証していくことも必要ではないかと感じます。

 政界では、「政治とカネ」の問題で地検特捜部が政権与党自民党を捜査しているといいます。立法府の議員たちが法律を悪用しているのではないかと疑いたくなります。「自分たちさえよければいい」が優先されていないでしょうか。社会をより良くしていくことがおざなりになっているように見えてしまいます。

「高齢者か若者か」行き詰る社会保障制度

 少子化はますます深刻さを増し、社会保障制度を維持ができなくなる可能性が指摘されています。しかし、政治は論理性を欠き、混乱を深めているだけではないでしょうか。

「高齢者と若者のどちらを優先すべきか」「外国人の支援より日本人を優遇すべきではないか」「限られた財源の中で、誰に給付を振り分けるべきか」、このような問いが増え、それが二項対立を生んでいるのではないかという意見があります。

「高齢者か若者か」は二者択一のわな 討論番組で大学院生が訴えた訳:朝日新聞デジタル

二者択一を迫る問いかけは社会にありふれている。この問いかけが何より恐ろしいのは、この議論を突き詰めていくと、誰かを生かすために誰かを切って捨てることが「現実的」で「合理的」な態度であるかのように思うようになってしまうことだ。(出所:朝日新聞

 

 

「限られた財源の配分」という枠組みにはめて議論するのではなく、「全ての人が生存可能な社会」の実現のための議論が求められているのではないと指摘、「非現実的」に思えても、目の前の人の生存をどのようにすれば守れるのかという問いから出発し、実現するためのあらゆる方法を考え、実践していくことが、貧困が加速する今の社会では最も重要なのではないかといいます。

論語に学ぶ

弟子入りては則ち孝、出でては則ち悌たれ。謹みて信、汎く衆を愛して仁に親(ちか)づけ。行ないて余力あらば、則ち以て文を学べ (「学而第一」6)

 青少年は家庭生活にあっては孝を行ない、社会生活にあっては目上の人に従え。常に言行を謹み、言行を一致させ、世人を愛することに努め、他者を愛するありかたに近づけ。それらを行なって、なおまだ余裕があるならば、学ぶことと意味します。

dsupplying.hatenadiary.jp

 常識や慣習などはその時々に合わせアップデートされていくのでしょうが、それでももっとも大切なことは変わらずに引き継がれていくように思います。しかし、ここ最近にあってはこうした大切なことがないがしろにされているのではないかとも感じます。

 

 

「ついてくる世代に恥じないように」「届かない世代に恥じないように」「仰ぎ見る明日に恥じないように」、上の世代が遺してくれた良きものに感謝して、自分たちの世代でそれらをさらに良きものにし、それをまた次の世代につないでいこうとする。こうすることで持続的な社会になっていくように思います。

 生存競争が激しい世界にあっては、ついつい「自分さえよければいい」という考えに陥ってしまうのかもしれません。まして周囲がそうであればなおさらです。しかし、それが今日のぎすぎすとした社会なような気もします。