「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

強いられる負担増、万博の経済効果を力説する論客

「努力しても報われない」「上昇志向を持てない」、給料が思うように上がらなければ、こんな感情が湧いてくるものなのかもしれません。健全な企業経営がなされていない証のようなものなのでしょう。偏りがあって、どこかに犠牲を強いなければ経営が成り立たなくなっているということでしょうか。

 

 

「国があなたのために何をしてくれるかを問うのではなく、あなたが国のために何ができるかを問うべきだ」、ジョン・F・ケネディが1961 年、大統領就任演説でこう述べました。

 日本の政治家がこのような考えのもとに行動してくれていれば、こんなに日本が低迷することもなかったのかもしれません。望みもしない政策を国の都合で押しつけられては、自主独立性は阻害されるばかりです。自分らしく、自分の軸を育む、そういうことが難しくなっているような気がします。

「おわび」万博問題で大阪市長

 国の事業のひとつである万博問題もそのひとつなのかもしれません。その理念をよそに杜撰に計画され、その運営も杜撰ゆえ問題が生じるのではないでしょうか。

 大阪市議会の万博推進特別委員会が行われ、大阪・関西万博の会場建設費について、大阪市民一人当たり約1万9000円の負担になると担当者が説明したそうです。

橋下徹氏「謝る必要はない」万博建設費、大阪市民1人当たり1万9000円で市長おわびに私見(スポニチ) | 毎日新聞

 この委員会に出席した横山大阪市長は、「2度目の増額と整備費の執行確認が不十分だったことを「おわび」申し上げる」と陳謝したそうです。

 どこもかしこしこも、「陳謝」に「おわび」、これで経済がよくなると信じろということに無理がありそうです。

 

 

経済効果試算

 大阪・関西万博の経済波及効果の試算をアジア太平洋研究所が公表したそうです。会期中に周辺地域が積極的にイベントなどを展開し、日帰り客や宿泊数が増加するなどすれば、5000億円上振れするそうです。

大阪万博効果、日帰り・宿泊増で5000億円上振れ 関西白書 - 日本経済新聞

 こうした夢物語、絵空事が政策実行の根拠になるのでしょうか。ストレッチしてこうなればいいのにと願ってみたところで、それが実現することはありません。具体的な実行可能な計画とその実行が必要です。

 2度も会場建設費が上振れするのですから、実現可能な計画が立案されていることはないということなのでしょう。みなの目が節穴のようになっているといしかいいようがありません。このようなことで、その効果が還元されて、みなの懐が温まるようになっていくのでしょうか。

論語に学ぶ

古(いにしえ)の学ぶ者は己の為にし、今の学ぶ者は人の為にす。(「憲問第十四」24)

 昔は、自己を鍛えるために学ぶことに努めていた。今は、他人から名声を得るために学び努めていると意味します。

dsupplying.hatenadiary.jp

 

 

 大阪都構想の夢が潰え、政界を引退した論客が熱く大阪・関西万博の効用を発信しています。批判されれば論点ずらしでかわそうとするようです。自分の名声を誇るために知恵を使うような人物ばかりになっているような気もします。そんな人物が未だにもてはやされているのでしょうか。

なぜ日本の報道の自由度は低い? 池上彰が語る「監視されるメディア」の実態 | PHPオンライン|PHP研究所

 自己の人格を高めようと努力する人たちが日の目を見ることはまだなさそうです。まだまだ厳しい状況が続きそうです。