「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

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広告終了、続々とジャニーズと距離を取る企業、軽視できなくなった人権問題

 ジャニーズ事務所の対応を注視するなどと静観していた大手企業が、続々と所属タレントの広告起用を見送ると発表しています。ここにきて風向きが一変してきています。

花王 | ジャニーズ事務所所属タレントの起用について

性加害の問題は、花王人権方針の基本的な考え方に反します。また、ジャニーズ事務所所属タレントを起用した広告等により、さまざまな思いをいだかれる方もいらっしゃると考えます。以上により、花王グループで現在展開しているジャニーズ事務所所属タレントを起用した広告・販促物等の展開は、可及的速やかに中止いたします。(出所:花王

 花王は「可及的速やかに中止する」と発表しました。木村拓哉さんを起用する日本マクドナルドは「いかなる人権侵害も許容しない」とし、契約更新しない方針を表明したそうです。第一三共ヘルスケア伊藤ハムも、広告の契約更新を行わない方針を明らかにしたといいます。

 

 

 経済同友会の新浪代表幹事もジャニーズ問題にに言及、「チャイルドアビューズ(子ども虐待)は絶対にあってはいけない。ジャニーズ事務所を使うことは虐待を認めるということだ」と指摘、所属タレントの広告などへの起用は「国際的な非難の的になる」と述べたそうです。

ジャニーズ起用は「虐待容認」 性加害、再発防止を疑問視―新浪同友会代表幹事:時事ドットコム

 経済界が一致して対応していくべきではないでしょうか。人権軽視を断じて許さずとの姿勢を明確にしてすべての企業が今一度自分たちの活動を見直すときなのでしょう。

 まして、ビッグモータに損保ジャパン、ネクステージなど企業においても、不正や不祥事が相次ぎ、それが蔓延しているのではないかと疑われる事態になっているのですから。

 人権軽視に加え、不正を許さないとの宣言すべきときがやってきているように感じます。一部の人たちによる不正によって、日本全体があたかもそうであるかのように誤解されることがあってはならないはずです。毅然とした態度が求められるのでしょう。

論語に学ぶ

君子の過ちや、日月の食(みちかけ)の如し。過つや人皆之を見る。更(あらた)むるや、人皆之を仰ぐ。(「子張第十九」21)

 君子 教養人は過ちを犯しても、日食や月食のようにはっきりしており、隠したりしない。人々はその過ちを知っている。しかし、君子であれば、すぐに改めるので、人々はかえって尊敬すると意味します。

dsupplying.hatenadiary.jp

 悲しいかな、人は「過ち」を犯すものです。上手く対処、透明性を確保して、是正していけばよいのでしょう。

 しかし、人はあることが過ちであることに気がつかないことがあるようです。あるいは「気がつこうとしない」、「気がついてもなんとか取り繕うとする」といいます。

 今まさに、それを私たちは目撃しているのかもしれません。

 

 

 マスメディアも明確な態度を取ることが求められていそうです。今まで隠蔽してきたことが露呈し、それが問題視されているのですから。

 過ちは少なければ少ないほどよいのでしょうが、なかなかそうはならないものです。過ちを素直に認め、同じ過ちを繰り返さないよう、やり直せばいいだけのはずです。それがリーズナブルであれば、みながそれを受容していくるのではないでしょうか。

内閣改造

 それは政治の世界でも同様なのでしょう。過ちを素直に認め、それを根本から正そうとしないから、同じ過ちがいつまでも何度も繰り返されるのでしょう。

 混乱している政府は支持率回復を狙って内閣を改造するそうです。こんな目先の対応でいいのでしょうか。

応じないと非国民? 岸田政権が旗を振る「国民運動」に違和感 国産水産物の風評被害を招いたのはそもそも:東京新聞 TOKYO Web

 過ちを認め、やり直さなければならないことが多々ありそうです。そうできれば、もう少し寛容的な社会になるような気がします。過ちを犯したり、失敗しても、またやり直しできるという寛容ある社会に近づいていくのではないでしょうか。

 

「参考文書」

ジャニーズ広告、終了続々 人権配慮―マクドナルド、花王も:時事ドットコム

アサヒ社長「ジャニーズ起用継続すれば人権侵害に寛容ということに」:朝日新聞デジタル

(2ページ目)サイボウズ代表取締役社長・青野慶久氏「日本にはびこる忖度精神を変えないといけない」|日刊ゲンダイDIGITAL