「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

続く中国からの嫌がらせ、割れる世論、不信を醸し続ける政府

 世間を騒がすことが続いています。処理水の放出を発端にして様々な問題が生じています。中国の反発が強まり、心配していた通り反日の方向に進みそうです。国内では政府決定を巡って賛否両論、過激な人たちが言い争っているようです。

経産相、約束「破られていない」 処理水放出判断 | 共同通信

 そんな中、西村経産相が問題となりそう発言をしたようです。如何なものなのでしょうか。言い訳にしか聞こえず、かえって不信を招きかねません。

 

 

 首相なのか、政府なのかはわかりませんが、自分たちの意思を押しとおそうとするばかりに、国内外で物議を醸しだしています。リーズナブルな主張で、道理が通れば、みなも納得するのでしょうが、そうでなければ不信と不安を増大させていきます。

 もう周囲に対する少し気遣いがあれば、事前にもう少し手の施しようがあったのではないでしょうか。誰も止めることができず、突き進むことの恐ろしさを感じます。

論語に学ぶ

子路(しろ) 君に事(つか)うることを問う。子曰わく、欺くこと勿(な)れ。而(しか)して之を犯(いさ)めよ、と。(「憲問第十四」22)

「主君にはどのようにして仕えるのでしょうか」と弟子の子路が質問しました。孔子は「だましてはならない。そして、諫めることだ」と答えました。

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 みなが己が立場を有利なものにしようと、権力者に媚びるばかりになってはならないということなのでしょう。組織のリーダーに従うことは道理ですが、時に諫めることも必要で、それは欺くことではないということでもあるのでしょう。特に、リーダーの決定が世間の常識から逸脱しているのなら。

 

 

 一方で、リーダーには聞き耳がなければならないのでしょう。抗議や批判、諫言は、間違いや弱点の指摘してくれていると思えば、素直に聞き入れることもできるのでしょう。それを受け入れれば、より多くの賛同を得ることになるのですから。そうすれば、低迷する支持率の回復に役立つのではないでしょうか。

 ちょっと心構えを改めて、国会審議を軽んじるのではなく十分に議論したうえで決定していれば、今とは違った展開もあったのかもしれません。記者会見においても同様なのかもしれません。一方通行の情報発信でなく、双方向にコミュニケーションすれば、嫌がるような報道も減っていくのかもしれません。

 いつになったら不安は解消され、世の中に信用が回復するのでしょうか。まずは政治から襟元を正すべきのような気がします。今の政府は生活に密接に関係するところで不信を生んでいるのですから。