国連の安全保障理事会が開催され、北朝鮮の軍事偵察衛星打ち上げに関する会合で、日本と米国は弾道ミサイル技術を使った発射を禁じた安保理決議の違反だと非難したそうです。一方、この会合に出席した北朝鮮は、米国に対する自衛権の行使と主張し、「近隣国に危害は加えていない」と発言したといいます。
衛星打ち上げを正当化 北朝鮮大使、処理水非難も―国連安保理:時事ドットコム
また、処理水の海洋放出についても言及し、「安保理は、人類の安全と環境を著しく危険にさらす日本を非難すべきだ」などと主張したそうです。これに対し日本の石兼国連大使が反論し、これに中国が加わり、非難の応酬となったといいます。
中国訪問延期
中国を訪問予定の公明党の山口代表が中国訪問を延期すると発表したそうです。中国側から「当面の日中関係の状況に鑑み、適切なタイミングではない」との判断が伝えられたためといいます。
公明代表が28日からの訪中延期、中国が「適切な時期ではない」と判断 - Bloomberg
山口代表は岸田首相から習近平国家主席への親書も携行する予定だったそうです。処理水問題が日中関係の新たな火種となっているといいます。
嫌がらせ電話
また、中国発とみられる嫌がらせや苦情の電話が福島県などで急増、これを受け、外務省が在日中国大使館に対し、「極めて遺憾であり憂慮している」と伝えたといいます。
中国から嫌がらせ電話相次ぐ 処理水放出で在中国日本人に注意喚起:朝日新聞デジタル
これで、国が守られているのでしょうか。何も物理的な攻撃から国土を守るのが「国を守る」ということではないのでしょう。どんな形であっても安心安全が脅かされることがあってはならないはずです。「全然ダメじゃん」、政府の言行不一致が甚だしいと感じるばかりです。
処理水の海洋放出が始まったという事実はあるのかもしれませんが、問題は解決されずに、新たな問題が生じているようです。廃炉や原発問題にも不安を残す対応ではないでしょうか。
論語に学ぶ
礼の用は、和を以て貴しと為す。先王の道は斯(これ)を美と為す。小大之に由れば、行われざる所有り。和を知りて和すれども、礼を以て之を節せざれば、亦(また)行なう可(べ)からず。 (「学而第一」12)
礼の実行においては「和」が大切である。古代のすぐれた人たちのありかたにおいても、「和」調和であることはを善しとしている。大事も小事も「和」だけに従って行おうとすれば、うまくいかないこともある。「和」を知り、調和しようとしても、秩序としての「礼」を、節度をわきまえなければうまくいかないと意味します。
「和を以て貴しと為す」聖徳太子もこの言葉を引用しています。政府自民党にもこの精神を活かし「調和」の道を探って欲しいものです。
対話、そして理解
兵庫県芦屋市で最年少市長を務める髙島市長は、「対話」を大切にし、どの仕事も「対話」から始めるそうです。
日本のプレゼンスを芦屋市から高める 新時代的市長が描く「未来への挑戦」 | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)
税収が減っていくなかで、行財政改革が必要な面もあります。ですが何から何までカットすればいいものではない。コロナ禍でも明らかになりましたが、市民病院のような市民の命にかかわる施設は予算がかかっても重要なものです。災害対策も同じように有事のもの。簡単に削ればいいものではない。(出所:Forbes)
国政と地方行政とでは違うのかもしれませんが、いずれにせよ「対話」があって、違う意見を持つ者同士でも理解し合えるのではないでしょうか。
今求められているのは髙島市長のような対話からヒントを掴むリーダーなのかもしれません。暴走する強いリーダーはもう過去のものにすべきのような気がします。
「参考文書」