「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

風評被害、国の対応のまずさ、中国の日本産水産物の全面禁輸措置

「先送りできない課題に答えを出す」とのフレーズを何度も聞かされています。その課題に取り組み、答えを出すたびに、問題が発生し、その問題が課題となって先送りされているように感じます。

 処理水の海洋放出という課題に取り組み、答えを出したのでしょうが、中国を始め太平洋島嶼国の反発を食らい、国民に不安を与えることになったようです。

「政府は何やっていた」憤る漁業者 処理水放出、中国が輸入停止 | 毎日新聞

 中国の「日本産水産物の全面禁輸」の反応に、想定外だったというようでは、事前の検証が不十分であることをさらけ出しているようなものです。早くからシグナルを発してくれていたのだから、なぜ対応できなかったのでしょうか。

 専門家は関係悪化がエスカレートし、レアアースなどの輸出規制などに発展すれば、さらに大きな経済的打撃となるといいます。

 

 

 

 政府の対応のまずさは、こればかりではなく、マイナンバーカード問題においても同様です。トラブルが起きないように周到に準備するのはもちろんのこと、トラブルがあっても問題にならないように体制を整えておくべきだったのでしょう。

論語に学ぶ

学びて思わざれば、則ち罔(くら)し。思いて学ばれば、則ち殆(まど)う。(「為政第二」15)

 知識や情報をたくさん得ても思考しなければ、どうして生かせばいいのか分からない。逆に、思考するばかりで知識や情報がなければ、一方的になり独善的になってしまうと意味します。

dsupplying.hatenadiary.jp

「独善的」、ひとりよがりとなってしまえば、理解などを得ることなどありえません。国会が機能せず、記者会見を開いても多くの記者からの声を聴こうとしないのであれば、ひとりよがりな政策ばかりとなってしまうのも道理なのでしょう。

 

 

 国家予算も膨れ上がる一方です。来年度予算案の編成に向け、各省庁が財務省に提出する概算要求では、一般会計で3年連続で110兆円を超える見通しといいます。

令和6年度の概算要求 3年連続110兆円超へ 防衛費の増加などで | NHK | 財務省

 防衛予算は大幅な増加が見込まれ、国債の償還や利払いに必要な「国債費」については、想定される金利を1.1%から1.5%に引き上げるなどしたため利払い費の増加が見込まれ、今年度の予算を2兆8900億円上回る28兆1400億円を要望するそうです。

 子ども予算や防衛費の総額からして、いかに国債費に膨大なお金が使われているかがわかります。

 総花的な政策でバラマキが常態化すれば予算は膨れ上がる一方です。マイナンバーカードトラブルで国のDXが躓き、国会改革も進まなければ経費の削減は進みません。

 国は一体何をやっているのでしょうか。政治とは国民を苦しめるためにあるのでしょうか。

 

「参考文書」

中国の全面禁輸「想定外」 政治問題化する処理水放出…不信募る日本 [福島第一原発の処理水問題]:朝日新聞デジタル

処理水放出、太平洋島しょ国が怒り 背景に核や戦争、大国の犠牲になってきた歴史 :東京新聞 TOKYO Web

中国で塩「爆買い」、処理水放出で不安 当局が冷静な対応求める | ロイター

炎上するマイナンバー関連のトラブル、大騒ぎする件数ではない:日経ビジネス電子版

中国による日本の水産物輸入停止の経済的打撃は大きくないが、貿易規制のエスカレーションに注意|2023年 | 木内登英のGlobal Economy & Policy Insight | 野村総合研究所(NRI)