「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

変わらない絶望と嘆く官僚たち、変わらないまま悪くなる日本

 

 3年前、政府の判断で検察幹部の定年延長を可能にする法案にSNSで批判が広がり、その時、小泉今日子さんも声をあげたひとりだったそうです。

政治に任せれば日本良くなると…若者ごめんよ 小泉今日子さんは誓う:朝日新聞デジタル

政治的な発言かな?って思うんですよね。国民的な発言なのではないか。(出所:朝日新聞

 コロナ禍にあって、何だか勝手に事が進むことに、みんなが不安になっているって見えて、これはちょっと小さな風穴を開けた方がいいのではないかなと思ったそうです。

 自分自身を見つめてみれば、時の政権を時に批判することはあっても、政治はあまり関心事ではなかったように思います。ただコロナ禍にあって、否応なしに政治に関心を持たざるを得なくなったのかもしれません。

 小泉さんが言う通りような気がします。政治的な問題にすることで、他人任せにしていたのかなと思います。国民みなが意見するようになれば、これまでの政治家は困惑するのかもしれません。

変わらない絶望

 気づけば、おかしなことが多々あるのでしょう。世の中が働き方が変わっていく中で、官僚たちが働く霞が関がブラック職場のままだといいます。改善が遅れた現状が、採用試験の申込者減少や若手離職者の増加につながっているといいます。

ブラック霞が関、色薄まるか 若手「変わらぬ絶望」訴え - 日本経済新聞

 国が主導して「働き方改革」を推進しようにも、そのお膝元の官僚が「変わらない絶望」を抱えたままで、改革を主導できようはずもなく、何も変わらないのも当然なのかもしれません。

「滅私奉公」を強要されているのでしょうか。

 官僚といえども、権力に対し盲目的に奉仕することなどあってはならないのでしょう。

 霞が関の「勤務環境が良くなれば、良質な行政サービスを提供できる好循環が生まれる」と人事院の川本裕子総裁が時事通信のインタビューで述べています。

勤務環境改善で「好循環を」 国家公務員の人材確保巡り―川本人事院総裁:時事ドットコム

 劣悪環境からは良質は生まれず、権力に求められるままになってしまうというのでしょうか。

論語に学ぶ

子路(しろ) 君に事(つか)うることを問う。子曰わく、欺くこと勿(な)れ。而(しか)して之を犯(いさ)めよ、と。(「憲問第十四」22)

「主君にはどのようにして仕えるのでしょうか」と子路が質問しました。孔子は「だましてはならない。そして、諫めることだ」と諭したといいます。

dsupplying.hatenadiary.jp

 無批判に現状を受け入れていては悪につながることもあるということなのかもしれません。ただ追従するのではなく、小さな私を捨て、普遍的な、より高い境地に立って物事を見極めようとする心構えが必要なのかもしれません。

 問題が多過ぎて、その解決を国に求めるのも無理からぬことですが、こうした現状を鑑みれば、自分たちで率先して改善を進めて、国を動かしていかなければならないということなのかもしれません。

 

「参考文書」

24時間働けません! 若手官僚8人が探った霞が関の実態 | NHK政治マガジン