「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

ガソリン高騰、目減り続ける実質賃金

 宅配や持ち帰りなどコロナ渦で流行った店舗の倒産が前年を上回るペースだといいます。需要が回復するカフェなども同様に倒産が急増しているそうです。

カフェの倒産が急増 コロナ禍を上回るハイペースで推移、なぜ?:帝国データバンク調べ - ITmedia ビジネスオンライン

 コーヒー豆の価格がコロナ前に比べ約2倍に高騰し、電気・ガスといった光熱費、人件費も上昇する一方で、価格転嫁が遅れていることが要因のようです。

 

 

 倒産する企業が増加しているそうです。コロナ禍での実質無利子・無担保融資、いわゆる「ゼロゼロ融資」での最長3年間の返済猶予が終了、利払いや元本返済が始まり、業績回復の遅れから返済原資の確保が困難になっていることが要因といわれます。

 また、同じのタイミングで押し寄せてきた物価高や人件費上昇などで資金繰りが悪化しているそうです。

 経済活動が回復し運転資金の需要が活発になっても、過剰債務の解消が進まず、新たな資金調達が難しく、業績回復が進まないといいます。先行きの見通しも厳しく、事業継続を諦めるケースが多くなっているそうです。

 政権も変わり、優先事項も変わったのだから、このなるのも道理なのでしょう。

ガソリン高騰、続く実質賃金の目減り

 レギュラーガソリンの全国平均価格が12週連続で値上がり、15年ぶりに180円台になったといいます。政府の補助金が段階的に減っていることに加え、足元での原油高、円安の影響といわれます。

ガソリン全国平均180円超える 補助金減額、円安…15年ぶり高値:朝日新聞デジタル

 実質賃金も15カ月連続で下落を続けています。専門家の見立てでは、実質賃金がプラスに転じるのは25年半ば以降のようで、「個人に失望感が出て消費を控える可能性がある」といいます。

 

 

日銀の金利政策

 日銀の政策に変化が見られ、また物価上昇が続く昨今の情勢から専門家たちが日銀の次の政策予測を始めています。

世界最後のマイナス金利の終了近いとの観測、日銀YCC修正で(1) - Bloomberg

 マイナス金利をいつ解除するのか、そこに関心が集まっているようです。

マイナス金利政策が終了すれば、低迷する円相場は支えられ、余剰資金を日銀に預ける際に利子を支払わなければならない市中銀行の金融負担も軽減されるだろう。また、長期国債利回りの水準が切り上がり、日本の大手機関投資家米国債などの資産を売却してより多くの資金を国内に振り向けるインセンティブを高めるだろう。(出所:ブルームバーグ

 こうしたことを根拠にしているようです。ただ政策があるのは今年末から来年初めあたりではないかとの読みのようです。時期は別にして、いずれこの方向に進んでいくことになるのでしょうか。

 金融政策が正常化することで、国内経済にどうなっていくのか、健全な方向に向かうのか気になるところです。

 

 

論語に学ぶ

其の以(もち)うる所を視、その由(よ)る所を観、其の安んずる所を察すれば、人焉(いずく)んぞ廋(かく)さんや、人焉んぞ廋さんや。(「為政第二」10)

  ある人を知るには、その行動に注目し、次にその原因、動機を観察し、さらにその行動によってその人の心のあり方がどのように落ち着くかを洞察するがよい、そうすれば、当の人物は自分を蔽い隠そうと思ったところで、隠しおおせることなどできるものではないと意味します。

dsupplying.hatenadiary.jp

 こうした視点から色々なものごとの動きを見てみると、なるほどとわかることがあるのかもしれません。

 ただ政府の場合は、もっと単純で繰り出す政策がことごとく裏目に出て、結果につながらないようです。「成長と分配の好循環」、なかなか実現そうにもなく、それを誤魔化すかのように新たな政策をはじめては躓いてばかりのようです。

「其の以うる所を視、その由る所を観、其の安んずる所を察すれば、人焉んぞ廋さんや、人焉んぞ廋さんや」

 政府はいったいどこを見ているのでしょうか。

 

「参考文書」

7月は27件発生、3年ぶりに前年同月を上回る 4年ぶりにすべて「破産」、過剰債務・物価高の影響広がる | TSRデータインサイト | 東京商工リサーチ

7月の倒産 前年同月比40%余増「ゼロゼロ融資」返済困難も | NHK | 新型コロナ 経済影響

勢い欠く賃上げ、消費に影 - 日本経済新聞