「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

【分別のない社会】近ツーで逮捕者、銃撃事件を嘆く自衛隊幹部

 

 近畿日本ツーリストが、新型コロナ関連事業において自治体に人件費などを過大請求していたと報じられ、言語道断と思っていましたが、ついに逮捕者が出る始末となったようです。

近畿日本ツーリスト支店長ら3人逮捕 コロナ事業で5億円超詐取疑い - 日本経済新聞

 記事によると、東大阪市から約5億8900万円をだまし取った詐欺の疑いで、近畿日本ツーリストの社員3名が逮捕されたそうです。それほどに組織性とか悪質性があったということなのでしょうか。

 驚きです。コンプライアンスとか法令遵守とか云々いう前に、善悪の区別もつかなくなっては、信用も信頼も成立しなくなりそうです。それでは社会が崩壊しそうで、恐怖さえ覚えます。

 

 

 信用・信頼が薄れていきそうな事案が多発するようになったと感じます。

 国を守るはずの自衛隊では候補生による銃撃事件が発生し、自衛隊の幹部は「銃の危険性については、くどいほど何度も教育する。一体何があったらこんなことが起きるのか」と話したといいます。

 嘆く前に、問いを立て問題の本質に立ち向かわなければ、同じ様な事案が再発しかねません。それでは安全安心が確保できなくなります。

リーダーに求められる資質

リーダーの一義的な資質は人間社会についての洞察力にある。人間と社会の本質を見極め、その本性を善用する。そこに古今東西のリーダーの本領がある。(出所:東洋経済オンライン)

アメリカ建国の父の逸話に仕事人の本質が映る訳 古典「フランクリン自伝」を読んで学べること | リーダーシップ・教養・資格・スキル | 東洋経済オンライン

「フランクリン自伝」を記事が紹介しています。アメリカ建国の父と称えられるベンジャミン・フランクリン。その自伝には示唆に富む言葉が多く記されているといいます。

 こうした古典を読むことで教養を身に纏うができるようになるといいます。また、教養は、有用なスキルやノウハウなど専門知識より、はるかに汎用性があり、どんな状況で、何に直面しても、自分の内在的な価値基準に則して決断できるようになるといいます。

 教養のない人たちが組織の上に立ち、リーダーのように振舞うから、何かおかしなことになるのかもしれません。道を違えて悪い方向へ悪い方向へと導かれていくのでしょう。

 

 

 ベンジャミン・フランクリンアメリカ独立宣言の起草を行った人です。アメリカ初の公共図書館を設立、ペンシルべニア大学の前身も創設しています。また、数々の発明を行い、それを商品化したといいます。政治家、外交官、作家、物理学者、気象学者、発明家としてさまざまな分野で大きな功績を残した驚異のオールラウンダーだったそうです。

富や権力の集中から背を向けたフランクリンの生き方はアメリカの人々から絶大な支持を受けた。(出所:東洋経済オンライン)

 ただフランクリンは、社会の利益のために自分の利益を犠牲にしているわけではないといいます。自分の利益と社会全体の利益を共通化させることに長けていたといいます。フランクリンの目的設定は常に「社会共通価値」に向き、それが自分の利益になることを知っていたといいます。

 こうしたフランクリンの思想は今もなお米国の中で生きづいているのかもしれません。マイクロソフトビルゲイツ、アマゾンのジェフベゾス、テスラのイーロンマスクなどはその例といっていいように思います。

 日本においても、こうした「社会共通価値」に目が向くようになると、状況が少しずつ変わるようになっていきそうな気もします。

論語に学ぶ

中行(ちゅうこう)を得て之に与(くみ)せずんば、必ずや狂狷(きょうけん)か。狂者は進みて取り、狷者は為さざる所有り。(「子路第十三」21)

 中庸(中行)の道を行く人と出会えず、その人とともに歩むことができないならば、やむなく仲間に選ぶのは、狂者や狷者か。狂者には進取の気持ちがあり、狷者には汚れたことはしない気持ちがあると意味します。

dsupplying.hatenadiary.jp

「中」は偏らず、過ぎたると及ばざるとのないこと。「庸」は平常、あたりまえで変わらないこと。

 

 

 国会議員たちが、保守だのリベラルといって論争するのではなく、その中間を目指して、今求められる「社会共通価値」を探索、それについて話合いさえすれば、問題は次々と解決していきそうな気がします。

 しかし、現実は厳しいようです。首相自ら解散風を吹かせたかと思えば、内閣支持率の下落傾向が見えきたとして、解散風を一旦おさめるそうです。次の風は秋以降になってからといいます。ニュースでは政権に有利になったときに風が吹くといっています。

 ただこれ以上、社会が悪化しないことを祈るだけです。

 

「参考文書」

「武器扱う組織、責任痛感」 陸幕長が会見、沈痛表情―「一体何が」幹部ら騒然・小銃発射:時事ドットコム

与党、今国会の解散見送り論 内閣支持率は下落の兆し - 日本経済新聞