「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

生成AIブームに乗じて回復目ざましいビッグテック、アップルの時価総額が3兆ドル超え

 米アップルの時価総額が3兆ドルを突破したといいます。30日の取引で株価は2.3%上昇し、時価総額は約3兆0500億ドルに達したそうです。

アップル、時価総額3兆ドル突破 終値で初 新製品や成長期待で | ロイター

 先に発表したAR 拡張現実端末Vision Proが新市場を開拓しながら収益を伸ばすという成長への期待が株価押し上げたといいます。

 アップルへの支持が揺るがないようです。それだけを信頼が厚いということなのでしょう。

 

 

 米国で金利が上昇し、景気後退の懸念が高まり、ビッグテックなどハイテク企業各社が一斉に人員削減に着手し一時株価も低迷していましたが、生成AIの登場でそのトレンドが反転、ハイテク企業中心に構成されるナスダック100指数は、上期としては過去最大の値上がりとなったそうです。

【米国市況】ナスダック100、AIブームで上期に歴史的上昇-円反発 - Bloomberg

アップル、マイクロソフト、アルファベット、アマゾン・ドット・コム、メタ・プラットフォームズ、エヌビディア、テスラの「ビッグセブン」は2022年までの10年間、1年に14%のペースで利益を増やした。これら7社の合計利益は昨年は20%余り落ち込んだものの、急速に回復すると見込まれている。(出所:ブルームバーグ

 記事によれば、市場では生成AIへの強い期待が続き、リセッション 景気後退懸念や高インフレ、米追加利上げの見通し、地政学リスク、債務上限問題、一部地銀の経営破綻といった市場のセンチメントを悪化させ得る要素に打ち勝ってきたといいます。

テクノロジーは自ずから変革を続けていく

と投資の専門家は指摘し、「そうした変革が今後も利益を押し上げるだろう」と語り、「大型ハイテク株を引き続き選好している」と述べたそうです。

 米企業で現在、時価総額で1兆ドルを超えるのはアップルの他、エヌビディア、アルファベット、アマゾン、マイクロソフトで、マイクロソフト時価総額は約2兆5000億ドルに達しているといいます。

 

 

 楽天ソフトバンクなどの日本の企業は、こうした企業に対抗心を燃やすますが、好対照な結果になっているように見えます。

製品・サービスの成長によるアップル経済圏の拡大期待が企業価値の向上につながっている。(出所:日本経済新聞

 新聞論調においても差があるように、決定的な違いが存在し、大いなる勘違いがあるのかもしれません。日本政府においても言えそうな気がします。

論語に学ぶ

子 罕(まれ)に利を言うとき、命(めい)と与(とも)に、仁と与にす。(「子罕第九」1)

 孔子もたまに「利」に言及するが、その場合には必ず「命」あるいは「仁」と与にしたと意味します。

dsupplying.hatenadiary.jp

「命(天命、使命、運命)」と「仁」は、君子 教養人が君子たるゆえんといいます。

 孔子が目指すのは、「敬天」と「安民」。「安民」とは社会のために「利」をはかることであるといいます。

 一身の利益をはかり社会を利用しようとするのでは小利になってしまう。大利をはからなければ君子とはいえない。もし君子の道が民を利することのないものであるならば、それは「道」というに足らないものになってしまうといいます。

 「行い」「営み」はすべて国民のためであって、国民の利益にならなければならないということなのでしょう。それが仕事になれば、それによって個人にも利益が還元されてくる。この真髄を「ビッグセブン」は知っていそうです。それ故に支持され、信頼されているのではないでしょうか。

 

 

 残念ながら日本政府や日本企業の多くがこのことを知らないのかもしれません。または誤認しているのかもしれません。

 

 

「参考文書」

Apple時価総額、終値で3兆ドル突破 世界で初めて - 日本経済新聞