「ChatGPT」の熱狂ぶりをながめていると、これが新しいテクノロジーに対する米国の前向きさなのかと感じ入ります。日本企業との決定的な差なのでしょう。これでは勝機はなそうです。二番煎じが良いところでしょうか。
マイクロソフトは従来、慎重なことで知られてきた会社だ。そんな彼らが予測不可能な領域に果敢に挑んでいるという事実は、テック業界がいかにAIに熱狂しているかを物語る。(出所:NEWSPICKS)
マイクロソフトがジェネレーティブAI「ChatGPT」基礎技術を組み込んだ検索エンジン「Bing」の新バージョンを発表すると、予想外のAIチャットボットの反応に、ユーザーが不快感を覚えるケースが出てきており、新たな対策を迫られているそうです。
「この新しいチャットボットの応答が完全に正確ではない可能性は想定されていた」
そんな危ない橋を渡ってまで、この新しいサービスをリリースする必要はあるのかと思えます。
不安
「『このAIのせいで、これから何が起きるんだろう?』と不安がる声も少なくありません」と、マイクロソフトのナデラCEOと述べ、「ですが、それよりも『この技術が実際に人間のためになるのか、ならないのか』を検証するほうが建設的ではないでしょうか」と語ったといいます。
ChatGPTの生みの親、サム・アルトマンが語る「AIと検索と資本主義の未来」 | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)
また、「ChatGPT」をリリースしたオープンAIのサム・アルトマンCEOはこのAIを利用して「悪いことも起こるでしょう」と指摘、それに対し「エンドユーザーと最終的なつながりを持つ企業も、何らかの責任を負わなければならないでしょう。そこで、共同責任や説明責任が問われることになる」と述べているそうです。
しかし、「AIを研究室から一般市民の手に移すべきときが来た」と、マイクロソフトの幹部は語り、これが情報を発見する方法を劇的に変えるだろうともいいます。
「より自然な会話に近い形での検索が可能になり、本当に求めていた情報が見つけやすくなるでしょう」(出所:NEWSPICKS)
論語に学ぶ
文は吾猶(なお)人のごとくなる莫(な)からんや。君子たるを躬(みずか)ら行なうは、則(すなわ)ち吾未だ之を得る有らず。(「述而第七」32)
知識を学ぶことについては、私は人と異ならない。しかし、君子として、教養を充実する実践では、私はまだまだであると意味します。
知識を学び、研究を重ねれば、発明することもできるのかもしれません。そして、その発明を社会実装するにあたっては、生じる弊害には責任もって対処していかなければならないのでしょう。
そう振舞えてこそ「君子」、秩序を保ち、新しい世界へ誘うためにリーダーシップを発揮できるのかもしれせん。培ってきた教養を活かして成し得ることなのでしょう。
こうした教養の修得には終わりなさそうです。そうした態度を保ってこそ、美意識も鍛えることができ、どんな時代になっても通じることができるのかもしれません。
AI革命
ソフトバンクの孫氏が「AI革命」を起こすと言って、ビジョンファンドで大規模な投資活動していましたが、多額な赤字を発生させ、期待ほどの大きな成果を得ずにいるのではないでしょうか。
グループのZホールディングスは、「ポイント経済圏」の拡大に躍起なり、安売りやポイントをばらまいているように見えます。利便性は向上し、またこのご時世、顧客の心をつかむことはあるのかもしれません。しかし、日本のIT企業の雄として、それに邁進しているだけでよいのかとも感じます。これではますます差が拡がっていくのではないでしょうか。