更迭、また不適切な言動をしたとして、政府要人がその職が解かれるそうです。こう更迭が続くと、首相の人選に疑問を感じます。最強のチーム作り、優先順位を違えないこと、それが問題解決の要といいますが、その真逆のように見えてしまいます。
岸田首相、長男秘書官を更迭 公邸忘年会で記念撮影「不適切」 | 共同通信
首相秘書官という要職にあった息子を、「悪ノリ」と揶揄されるような不適切行為で更迭するとは、論外、異常な国と言わざるを得ないような気がします。
記事によれば、首相は「当然、任命責任は私自身にある。重く受け止める」と述べ、「先送りできない課題にまい進することで職責を果たす」と話したといいます。
さすがに同じ言葉を何度も繰り返し聞かされると、辟易しますし、ますます信用できなくなります。それが、人の真情ではないでしょうか。
国の税収が過去最高に達しています。それなのに、国の課題解決にはお金が足りないといって、ことある度に、財源確保、増税と口にします。自ら能力のなさをさらけ出していないでしょうか。それでも首相の職責を果たすといえるセンスが理解できません。
論語に学ぶ
生まれながらにして之を知る者は、上(じょう)なり。学びて之を知る者は、次なり。困(くる)しみて之を学ぶものは、又其の次なり。困しみて学ばざる、民 斯(こ)れ下(げ)と為す。(「季氏第十六」9)
生まれつきこれを知っていれば、人として最高であるが、学ぶことによってこれを理解する者は、それに次ぐ。努力してこれを学ぶ者は、さらにそれに次ぐ。困ることになっても努力もせず学びもしない、そういう人は最低であると意味します。
「困しみて学ばざる、民 斯れ下と為す」、今の首相に贈りたい言葉です。政権与党の先生方にも学んで頂きたい言葉です。
「人ともに喜び、人ともに泣く」
今、この苦しい状況にあるときこそ、こんなセンスが求められているような気がします。人間味、人間性といっていいのかもしれません。この気持ちさえあれば、人々が過度に不安がるような行為を慎むようになるのでしょうし、人々のためになることだけに邁進するようになるのでしょう。
中国との関係が冷え込み、そのおかげで不安に感じることが増えました。また北朝鮮が頻繁にミサイルを発射するようになり、今度は軍事衛星を打ち上げるといって、テレビが警戒を呼び掛けています。普通ではありません。
そのテレビには、不適正な行為があった芸能事務所のタレントやお笑い芸人たちがあふれています。そこにはもう感動的なストーリーもなく、ただ何かがおかしいと感じるだけです。
何かを変えなければ、何も変わらずに、ますます悪くなっていきそうです。国からしてそうなのだから、どうにもならないのかもしれません。
こうなればもっと良くなる、こうすればもっと変わっていける、そんな美しいストーリーが求められていないでしょうか。
「参考文書」
「公邸で忘年会」の岸田翔太郎秘書官、心が折れて自ら「もう辞める!」母も“悪ノリ撮影”かばい切れず | Smart FLASH/スマフラ[光文社週刊誌]
なぜ、炎上は繰り返されるのか-迷惑動画投稿がされてしまう構造を考える 基礎研REPORT(冊子版)4月号[vol.313]|ニッセイ基礎研究所