白昼堂々、大都会のど真ん中 銀座での強盗事件、その前を平然として通り過ぎる人、賊徒による犯行の瞬間の映像が記録されています。治安も秩序も崩壊してしまっているようで、ただただ驚きました。中には異常に気づいた人もいたようですが、それでも止めることはできませんでした。
銀座の高級店強盗、闇バイトの可能性 逮捕の10代4人「初めて会った」 手荒な強盗が相次ぐのは…:東京新聞 TOKYO Web
「バリン」「ガシャン」。8日午後6時過ぎ、銀座の腕時計店強盗の目撃者が撮影した動画には、覆面を着けた黒ずくめの男3人が次々と、ショーケースをバールのようなものでたたき割る様子が写っていた。男たちはちゅうちょすることもなく、淡々と作業しているようにも見える。(出所:東京新聞)
あまりにも短絡的な行動、「人生が台無しになるリスクが大きいことを肝に銘じてほしい」と述べる識者、「このような手荒な犯行に及べば必ず捕まるということを見通せない若者が増えているのではないか」と捜査関係者、「若者が『簡単に金を稼げる方法』として強盗に目を向けた可能性がある」と指摘する犯罪心理学者、「冷静に考えて踏みとどまってほしい」と話しているといいます。
これが現世の日本ということでしょうか。
怪物
是枝裕和監督の映画『怪物』が2023年6月2日から公開されるそうです。
映画『怪物』是枝裕和×坂元裕二が初タッグ、2人の子供たちが紡ぐ物語 - ファッションプレス
「少年の異変をきっかけに、教師、親、子、それぞれが怪物に見えてくる。そこに「立ち止まって考えなくなった」世界が映ると日本経済新聞は紹介しています。
怪物と言われると誰が怪物なんだと探し回ってしまうんだが、それはうまくいかない。誰が怪物かというのはとても難しい問いで、その難しい問いをこの映画は投げかけている。さて、その難解なテーマの映画にどんな音楽をつければいいのだろう。救いは子供たちの生の気持ち。それに導かれて指がピアノの上を動いた。正解はない。(出所:ファッションプレス)
この映画の音楽を担当した故坂本龍一氏のコメントを記事が紹介しています。
論語に学ぶ
季康子(きこうし) 盗(とう)を患う。孔子に問う。孔子対(こた)えて曰わく、苟(いやし)くも子の欲せざれば、之を賞すと雖(いえど)も竊(ぬす)まざらん、と。(「顔淵第十二」18)
魯の国の宰相 季康子が盗賊が多いのを患えて孔子に対策を質問しました。孔子は「あなたが不欲でありますれば、たとい盗みを賞(ほ)めましても、誰も盗みなどいたしますまい」と答えました。
「盗」には、反乱者など、共同体からの離脱者、「群不逞の徒」という意味もあるといいます。
法の支配
この国の宰相は「法の支配」とよく口にしますが、どうにも足元からそれが崩壊しているように思えてなりません。
出入国管理法改正案に対し多くの異議があったにもかかわらず、衆院本会議で成立したそうです。また、LGBT理解増進法案では、自民党の部会が骨抜きにしたといいます。弱者救済との意識が欠けているのでしょうか。
先の統一地方選挙では、旧統一教会側との接点を認めた都道府県議334人のうち、立候補した現職の90.6%が当選していたといいます。
「教団側と接点」現職90%当選 旧統一教会巡り、4月道府県議選 | 共同通信
物価高や少子化対策で論戦が交わされる中、教団問題が有権者の投票行動に与えた影響は限定的だった可能性があると記事は指摘します。時の流れということでしょうか。
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「不欲」とは全くの無欲ではなく、欲望は認めるといいます。法の支配下において、「不欲」の政治家が多数になって範を示せば、もしかして世間も変わっていくのかもしれません。
社会を前に進める、この国をよりよくしたい、そんな欲望を抱いているのであれば.......。
「参考文書」