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巨額の詐欺事件、心配になる楽天モバイル、なぜ不正を防げないのか

 

 楽天モバイルでの巨額詐欺事件、起訴された元部長が詐欺容疑で再逮捕されるそうです。

「ダイジョブ、裏金でぜーんぶ処理するから」…楽天モバイル元部長らを巨額詐欺容疑で再逮捕へ : 読売新聞

 携帯電話基地局整備において業務委託費が水増し請求され、その損害額は100億円に上るといわれています。このうち約50億円が元部長に還流されたといいます。

 楽天モバイルが少々心配にもなります。巨額の営業を出し続け、楽天グループの決算も4期連続の赤字になっています。

続く投資、課題となる資金調達

 楽天の有利子負債が1兆7600億円にも積み上っているそうです。

 モバイル事業継続のためには今後も基地局整備のための投資を続けていかなければならず、23年も22年同様3000億円を見込んでいるといいます。

正念場迎える「楽天モバイル」 財務戦略に潜む苦難の実情:過去最大3700億円の赤字(1/5 ページ) - ITmedia ビジネスオンライン

 記事は、資金調達、資金繰りが課題と指摘しています。

 24年からは投資金額が減るとしていながらも、5Gへの移行やその後の6G対応も考えれば、この先も巨額投資が続くのではないかといいます。

 足元では、楽天銀行楽天証券の上場でしのげたとしても、6月以降に社債の償還期限を迎えることより厳しさを増しているともいいます。

23年の社債償還額は先の劣後債680億円を含め約800億円ですが、24年は約3000億円、翌25年にはファーストコールを含め約5000億円もの巨額償還が待ち受けます。高い利率での借り換えを余儀なくされ有利子負債負担に一層苦しむことになるのか、別の資金調達手段によって償還対応するのか、はたまたこれは楽天の行く末を左右する大きな問題です。(出所: ITmedia ビジネスオンライン)

 楽天市場が1月に開催した新春会合では、三木谷社長が会合参加者に対し楽天モバイルへの加入を要請したといいます。

散財

 株主総会では、厳しい声が相次ぎ、「今の時点ではやめた方がいいんじゃないか」と話す株主もいたといいます。また、自前の基地局整備のための巨額投資が、モバイル事業をめぐる詐欺事件を生んだのではないかとの指摘もあったそうです。

「採算は度外視していいから、急ピッチで進めてほしいと(楽天モバイル側から)言われた」。取材に応じたトレイル元役員はそう話す。企業統治に詳しい埼玉学園大の花崎正晴教授(66)は、「基地局整備を急ぐあまり、楽天モバイル社内の監査機能が十分に働いていなかったのではないか」と指摘する。(出所:読売新聞)

 一方で、楽天モバイルは、詐欺事件について「あきれるとしか表現のしようがない常軌を逸した散財ぶりである」と指摘していたといいます。どっちもどっちと感じます。

論語に学ぶ

徳行(とくこう)には、顔淵、閔子騫(びんしけん)、冉伯牛(ぜんはくぎゅう)、仲弓(ちゅうきゅう)あり。言語には、宰我(さいが)、子貢あり。政事には、冉有(ぜんゆう)、季路あり。文学には、子游、子夏あり。(「先進第十一」3)

「徳行家として顔淵、閔子騫冉伯牛、仲弓が、能弁家として、宰我、子貢が、政治家として冉有、季路が、文学には子游、子夏が、それぞれいた。」

dsupplying.hatenadiary.jp

 多くの弟子を抱えていた孔子のグループには、「孔門の十哲」と呼ばれる優れた人材がそろっていたといいます。この言葉に登場する10名がそれにあたるといいます。

人材

 楽天にはどれだけの人材がいるのでしょうか。人がそろっていれば、このような状況を招くこともなかったのではないでしょうか。

 時流を捉え成長できているときには見えなかったものも、時代が変われば、問題となって露見したりするのでしょう。

 改革のときなのかもしれません。経営陣を刷新する手もありそうです。

 それに合わせ、人を育ることに重点を置いてもいいのでしょう。

 

「参考文書」

「もうやめた方が…」厳しい声も モバイル苦戦続く楽天グループが株主総会 事件にも謝罪 | TBS NEWS DIG (1ページ)

楽天三木谷社長、店舗運営者にモバイル加入を要請-楽天市場新春会合 - Bloomberg

MWCで盛り上がりを見せた「Open RAN」――井伊ドコモ社長「芸風が違う」、三木谷楽天会長「見下されている」:石川温のスマホ業界新聞 - ITmedia Mobile