岸田首相の国会での答弁がまた物議を醸しているようです。ますます信頼感が薄れそうです。
岸田首相「育休中の学び直し」答弁に批判 「育児してない人の発想」 | 毎日新聞
こうしたことが常態化してきていないでしょうか。支持率が回復しないのもわかる気がします。
今も政権を担う自民党議員たちの発言がこうも批判される現実を目の当たりにすると、野田元首相の安倍氏追悼演説の一節を思い出します。
「あなたがこの国に遺したものは何だったのか」
何だったのでしょうか、この国の未来が心配になります。
大転換
安倍元首相でさえできなかったことを、岸田首相は今、実現させようとしている。(出所:JIJI.com)
「大転換」だと記事はいいます。
そうしたくても、そうできなかった理由があるのに、そうしたことを顧みることなく、ただ猛進しているようにしか見えません。
相変わらずの岸田首相に大化けの可能性 彼はどこまで本気か【コメントライナー】:時事ドットコム
岸田首相が総理総裁の座を射止めようとしたとき、首相は安倍氏からの禅譲を狙っていたと記事は指摘しています。そして、安倍氏が亡くなると、今度は安倍氏に近い議員たちの支持をつなぎ留めようと必死になったようだといいます。
しかし、首相がやろうとすることは国民には十分に説明されません。また、国会の論議が始まれば始まるで、問題となります。岸田首相の大転換とは一体、何なのでしょうか。
台湾有事
あるとすれば、それは「異例の3期目に入った習主席が、4期目を目指す2027年」と、台湾の外交部長が発言したといいます。
【中国ウオッチ】中国の台湾侵攻「2027年の可能性」 外交部長が異例の予測:時事ドットコム
それまでの3期に取り立てて言うほどの業績がなければ、彼は何かの業績もしくはレガシーをつくることを考える必要が出てくるかもしれない。(出所:JIJI.com)
また、中台双方の政界と交流がある香港親中派の消息筋は 「頼清徳副総統が次の総統になって独立を宣言するといった事態にでもならない限り、侵攻はあり得ない」とコメントしたそうです。
首相が防衛力強化を訴えると、かなりの確度で有事が近々にあるのかと考えがちですが、現実にあってはどちらの当事国もそれを避けようとしつつ、どちらが優位になるかの駆け引きをただ続けているのではないでしょうか。
「習政権は今後も、中国と距離を置く民進党政権に圧力をかけ続けるとみられるが、その一方で、圧力が過大になって総統選でまた敵に塩を送るような事態は避ける」と、記事は指摘しています。
「台湾有事は日本有事」とのことばをどこかで聞いたような気がします。首班の座を降り、党の一員となれば、本人がその発言の影響力の大きさを自覚してようがしていまないが、自身の考えを何の制約もなく話すこともできるのでしょう。
論語に学ぶ
道に聴きて塗(みち)に説くは、徳を之れ棄(す)つるなり。(「陽貨第十七」12)
受け売りをするのは、自分で不道徳となってしまうこととの意味です。
彼の方は物事を現実的に考え、現実的に処理できる人だったのではないでしょうか。
それが世界的にも評価された所以なのかもしれません。ただそれがあまりにも過ぎるところがあって、時に意見の齟齬を生んだのではないでしょうか。
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首相は亡霊に囚われていないでしょうか。
受け継ぐべきは現実的に考えることのような気がします。そして、齟齬を生じさせないよう政策を調整していくことが求められているのでしょう。
もう彼の方の時代は終わり、次へと時代は移ろっているのですから。