東芝の島田社長が雑誌記事に頻繁に登場しています。自身と新しい東芝をアピールされているのでしょうか。
「心の平静を保つ力」、それが経営者に必要な資質と、プレジデントのインタビューで答えています。
自分の行動に社員何十万人もの生活がかかっていると思うと、必要な一歩がなかなか踏み出せなくなってしまうことがあるといいます。そのため、日頃から「心の平静を保つ力」を鍛錬しておく必要があるというのでしょうか。
経営者に必要なのは、高所を歩く鳶職のように、どんな場面でも心を平静に保てる力なのです。それは頭の良さではなく、経験によって培われるものですし、僕としては日々の精神修養も重要だと思っています。(出所:プレジデントオンライン)
また、経営はコモンセンスと島田社長はいいます。皆が「こうだ」と思うことは大抵正しいといいます。数字を見れば、どの事業の状態が良くないかはわかりますが、なぜ適切な経営判断を下せないのかといえば、それは怖いからと指摘します。
「東芝の改革は遠雷のごとき 遠くでゴロゴロ鳴れど我関せず」。
改革に際しても社員はそこまで意識せず普段通りの仕事に集中している、これでは本当の改革は達成できないとの意味で、新たに掲げたビジョンに入れたかった一文といいます。すべての事業部門の社員が意識を変えなければならないと伝えたかったようです。
また、島田社長はビジョンをつくる力はあると自負しているそうです。
このビジョンを実行力をもって、みなが抱くであろう期待値を超えてやり切ってみせるといいます。そのために「ビジョンはぶらさず、手段は選ばず」の姿勢で、東芝を大きく進化させていきたいと語っています。
東芝の再生はなるのでしょうか。
政府が旧統一教会の問題について、一歩、足を前に進めるのでしょうか。
宗教法人法に基づく「質問権」の規定を活用、教団に質問し、業務や管理運営に関して報告を求める方針といいます。
旧統一教会、政府調査へ 宗教法人法「質問権」を初適用: 日本経済新聞
日本経済新聞によると、政府は法令違反などの解散命令の要件に該当する疑いがあると判断したといいます。
宗教法人法で規定する質問権を使った調査は解散命令の前段階で、違法行為を防ぐ狙いで設けている。これまでこの権限を使った事例はない。(出所:日本経済新聞)
解散命令に慎重だった首相に何か心境の変化があったのでしょうか。常識的に考えて、みながおかしいと感じていることを放置すること自体が普通ではないのでしょう。
論語に学ぶ
司馬牛(しばぎゅう)君子を問う。子曰わく、君子は憂えず懼(おそ)れず、と。曰わく、憂えず懼れざれば、斯(すなわ)ち之を君子と謂うか、と。子曰わく、内に省みて疚(やま)しからざれば、夫(そ)れ何をか憂え何をか懼れん、と。(「顔淵第十二」4)
弟子の司馬牛が「君子」とは何でしょうか、と質問しました。孔子は「君子は、何も憂えず何も懼れないのだ」と答えました。すると司馬牛は「何も憂えない、何も懼れなければ、それがすぐさま君子でありますか」と問います。孔子は「己の心を省みて少しも疚しいところがなければ、一体何を憂え、何を懼れることがあろうか」といいました。
「君子は憂えず懼れず」、東芝の島田社長はこんな心境なのでしょうか。首相もやましいところがないのなら、国民の期待に応える施策に打って出てもよさそうです。これをきっかけにして自民党の改革につながっていってもいいのではないでしょうか。