米コロラド州のイベント「ステート・フェア」の美術作品コンテストで、AIで生成したアートが、史上初めて表彰されたそうです。アーティストたちはこれを不正行為として、猛反発しているといいます。
この作品を出品したジェイソン・M・アレン(コロラド州プエブロ・ウエスト在住)は、絵筆や粘土を使って作品をつくりあげたわけではない。
入力した文章を超リアルなグラフィックに変換する人工知能プログラム「Midjourney」の力を借りたのだ。(出所:Newspicks)
Newspicksによると、出品者は自身の作品を擁護しているそうです。作品がAIを使ってつくられたことは隠していない、誰もだましてはいない、というのが彼の言い分といいます。
さらに、「謝罪するつもりはありません。僕は、何ひとつルールを破ることなく勝ったんです」といっているといいます。
論語に学ぶ
周は二代に監(くら)ぶれば、郁郁乎(いくいくこ)として文(あや)なるかな。吾は周に従わん。(「八佾第三」14)
周は、その前の夏・殷二代に比べると、華やかに発展している。私は周の文化に従うと意味します。
一時的な衰退はあっても、時代が進めば、その文化も進歩していくということなのでしょう。陳腐化するものがある一方で、改めるべきものを改めれば、発展、成長していくものもあるのでしょう。何かを選び、何かを捨て、歴史はつながっていくのかもしれません。
歴史を振り返れば、進歩に従って、ルールや規制が後を追って整備、追加されていくのでしょう。そして、またその規制から逃れようとする動きも生じるのかもしれません。
これまでの世界においてうまく機能した戦い方が、ある日突然まったく通用しなくなってしまう、ということはいつ起きてもおかしくありません。(出所:ダイヤモンドオンライン)
「今この瞬間の社会のありようを前提にして、そのなかでいかに功利的に動けばゲームに勝てるか、という問題意識に現代人の多くは囚われすぎている」と山口周氏が指摘しています。
【山口周・特別講義】「残酷な勝ち抜きゲーム」夢中になる人ほど見落としていること | ニュータイプの時代 新時代を生き抜く24の思考・行動様式 | ダイヤモンド・オンライン
社会や組織のありようについて、その是非を問うことなく世の中とはそういうものと割り切り、システムを改善することなく、自分自身をシステムに最適化してゲームに勝つということに血道を上げる人があまりにも多いともいい、こういう人たちをオールドタイプと評して、やがて消えていくことになるのかもしれないと指摘します。
オールドタイプはその後、どうするのでしょうか?
おそらく結論は「どうしようもない」ということでしょう。だってそもそも「価値を生む」ことをやってこなかったのですから。(出所:ダイヤモンドオンライン)
ここ最近の状況からして、そうなのかもしれないと感じます。これまで人気を誇り、それが正しいとも思えたことさえ、一夜にしてひっくり返ることが起きているのですから。
こうした変化を受け入れられず、ただ取り繕うとすれば、滑稽に見えてしまいます。
☆
国葬について国会で論戦がありました。その是非はさておき、首相の答弁がどうにも冴えませんでした。
助け舟を出している野党の声にすら、耳を傾けず、ひたすらに言い訳じみたことを言っているように聞こえてしまいました。そうなってしまえば、ますます疑念が高まってしまいます。首相の聞く力はどこにいったのでしょうか。
首相周辺の取り巻きたちも見限り始めているのでしょうか。そんな風に感じます。
政権与党、オールドタイプの巣窟なのかもしれません。このままで日本の未来は大丈夫なのでしょうか。
ニュータイプといっていいのかはわかりませんが、現状に甘んぜず、少しでも良くしようとするマインドを持った人が求められているのでしょう。
「参考文書」
AI作品が絵画コンテストで優勝、アーティストから不満噴出 - CNN.co.jp