「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

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【君薨ずれば、百官 己を総て、以て冢宰に聴くこと三年】 Vol.374

 

子張(しちょう)曰わく、書に云う、高宗 諒陰(りょうあん)三年言(ものい)わず、と。何の謂いぞ、と。子曰わく、何ぞ必ずしも高宗のみならん。古(いにしえ)の人は皆然(しか)り。君薨(こう)ずれば、百官 己を総(すべ)て、以て冢宰(ちょうさい)に聴くこと三年、と。(「憲問第十四」40)

 

(解説)

子張が質問した。「書経に殷王の高宗が父王の喪に服した三年、政治について議することがなかったとあります。どういうことでありますか」と。孔子は答えた。「それは高宗だけということではない。古人はみなそうであった。主君が亡くなると、群臣百官は、自分の事務を自分で統(す)べてくくり、決議を執政に仰ぐことが三年であった」と。論語 加地伸行

 

「諒」、梁(はり)のこと。「陰(あん)」、闇のこと。

 小屋を建て、喪に服している期間、そこで仮住まいをする。「書経」の説命(えつめい)篇などに記されていると加地が解説する。 

「三年」、満二年に1日を加えると、数え年で三年になる。儒教では死亡日の1日前を死亡日とするので、満二年の命日が三年目となる。

「冢宰」、冢は大を意味し、大宰で執政のこと。

 

 

 

「関連文書」
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 (参考文献)  

論語 増補版 (講談社学術文庫)

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論語 (ちくま文庫)

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  • 作者:桑原 武夫
  • 発売日: 1985/12/01
  • メディア: 文庫