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親孝行➆ 親孝行のカタチ【三年父の道を改むる無くんば、孝と謂う可し】 Vol.89

 

 子曰わく、三年父の道を改むる無くんば、孝と謂う可(べ)し。(「里仁第四」20)

  

(解説)

「三年、亡父のなしてきたことを改めないまま生活すること、それは孝と言える。」論語 加地伸行

 

 親が存命しているときは、なかなかと親孝行のカタチが見えないもの。 

 父が亡くなり、父の友人と話して初めて知る、父の別の姿、生き様。そのすべてを身に纏うことはできないまでも、父が友人によく言っていた「義理と人情」を他者への配慮、気遣いという言葉に置き換えて、引き継いでいきたい。

 そうすることで、父は私の中で生き続ける。そんな形の親孝行があってもいいと思う。 

 

  

 三年父の道を改めず

 桑原は、孔子教説のひとつの要という。「学而第一」11にもこの文章がある。

 

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「先進第十一」20では、子路が「何かを学びますと直ぐにそれを実行してよろしいでしょうか」と尋ねると、孔子は、「父兄が元気に過ごしているときは、他のかたから学んだからとて、どうして直ぐに実行してよいものか」と答える。

 

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「学而第一」11でいった、「父在せばその志を観、父没すればその行いを観よ」との章につながっているのかもしれない。

 

「関連文書」

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(参考文献)  

論語 増補版 (講談社学術文庫)

論語 増補版 (講談社学術文庫)

  
論語 (ちくま文庫)

論語 (ちくま文庫)

  • 作者:桑原 武夫
  • 発売日: 1985/12/01
  • メディア: 文庫
 

 

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