「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

終わらない紛争、拡大する被害とAI利用

 ウクライナ、中東での戦いが続いています。不毛な争いのように見えます。互いに引くに引けない状況に陥っているのでしょうか。

ヒズボラの無人機攻撃でイスラエル兵4人死亡、7人重傷-国防軍 - Bloomberg

  戦争は始めるより終わらせるほうが難しいといいます。このまま被害が拡大していくことが気がかりです。朝鮮半島でも台湾海峡でも緊張が高まっています。なぜに人類の叡智をうまく活用することができないのでしょうか。

 

 

 イスラエルが戦争にAIを活用しているようだといいます。AIによって、目標を正確に見つけ出して攻撃することができ、損害を最小限に抑えている、イスラエルはそう主張しているそうです。

イスラエル軍司令官「AIが優先順を提示」 ガザ戦闘で - 日本経済新聞

 一方、犠牲の拡大はAIが招いている可能性があるとの告発もあるといいます。

過激派の疑いがある人物としてパレスチナ人3万7000人とその自宅がAIシステムに登録され、夜間、寝ている間にAIが自宅を探して空爆。人間が空爆の判断に介在する時間も短く、家族や周辺の一般市民が巻き込まれた。(出所:NHK

 まだまだ学びの足らない未熟なAIとの感が否めません。それなのに短絡的にテクノロジーを過信し、安易に利用していそうです。

 国連 人権理事会は、国際法違反の可能性がある軍事的意思決定を支援するAIの使用を非難する決議を可決したといいます。

超知能 スーパーインテリジェンス 

「数千日以内にスーパーインテリジェンス 超知能を手にすることは可能だ」とオープンAIのサム・アルトマンCEOが述べたそうです。社会のあらゆるところにAIが組み込まれ、人々を支えるようになる「AI時代」が到来し、繁栄をもたらしてくれるといいます。

OpenAIのアルトマンCEOが描く未来に幸せはあるか | 日経クロステック(xTECH)

私たちがより多くのことをこなせるのは社会のインフラのおかげであり、遺伝子の変化のせいではない。社会インフラが私たち一人一人より賢く、有能になるからだ。(出所:日経クロステック)

 インテリジェンスを備えた社会はそこにいる人の力をより強くし、AIは私たちの能力をかつてないほどに増幅していくといいます。

 

 

「繁栄だけで人々が幸せになるわけではない。悲惨な金持ちは大勢いる。しかし、繁栄が世界中の人々の生活を有意義に改善する」ともアルトマンCEOは語ったといいます。

 うさん臭いような気もします。それがほんとうに私たちに幸福をもたらしてくれるのでしょうか。効率を上がって役立つことはあるのでしょうが、それでは意味あることになるとは思えません。むしろ悪用する者たちが跋扈していきそうな気もします。イスラエルのケースのように。

論語に学ぶ

富 求む可(べ)くんば、執鞭(しつべん)の士と雖(いえど)も、吾も亦(また)之を為さん。如(も)し求む可からずんば、吾が好む所に従わん。(「述而第七」11)

 「どんと儲かることができるものならば、通行者の整理のような仕事であろうと、私はそれをしよう。しかし、それによって特段儲かるような仕事でないのならば、貧乏を覚悟で自分の好きな道に没頭して暮らしたい」と孔子は言いました。

dsupplying.hatenadiary.jp

 ネットにスマホ、ずいぶん便利な社会になりました。そして、AI。さらに進化が続いていきそうです。しかし、それが本当に望んでいる未来なのか、私たちはそれで幸福になれるのでしょうか。AI時代だからこそ、自分で思考しなければならないことがたくさんありそうです。それを怠れば、悲しい未来になりそうな気がしてなりません。

 

 

「参考文書」

【動画解説】イスラエル軍によるAI使用への懸念 ガザ地区 衛生環境が悪化するおそれ | NHK | イスラエル・パレスチナ

ハリケーン被災地を視察 米大統領ら、選挙控え―米大統領選:時事ドットコム