「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

払拭されない不安、情報発信のまずさ、紅麹の健康被害拡大など

 小林製薬の紅麴に「未知の成分」が含まれている問題で、健康被害が拡大しています。

 情報公開の遅さが問題視されているようです。

小林製薬「紅麹」で死亡事案か 検出された“未知の成分” 「ヒューマンエラーか、意図的な混入も…」と専門家は犯罪の可能性も指摘|FNNプライムオンライン

 正確な情報の早期開示が求められています。様々な不正や不祥事が続いているだけに、不安が募ります。健康問題だけに、不安を与えるような表現「未知の成分」に違和感を覚えます。

 小林製薬ニュースリリースを確認すると、第一報では「意図しない成分」としていたものが、第二報以降「想定しない成分」に変わっています。曖昧さを排除し、目途を示することができれば、印象は異なるものとなるような気がします。

 

 

 巨大な橋が崩落

 驚くようなニュースが続きます。米国ボルティモアでは、港湾にかかる巨大な橋に推進力を失った貨物船が衝突、橋が崩れ落ちました。メリーランド州知事は非常事態を宣言したそうです。

ボルティモアで大型橋崩落、貨物船衝突-米大統領は早期再建を表明 - Bloomberg

 海上・陸上交通の大混乱は避けられず、バイデン米大統領は早期の再建を表明し、米軍を派遣、崩落した橋の撤去を進めるといいます。

 また、「意図のある行為」ではないと述べ、衝突はあらゆる情報からして悲惨な事故だったことが示唆されると述べたといいます。


www.youtube.com

違法賭博疑惑 

 スポーツ界では、MLBドジャースの大谷選手が違法賭博疑惑について、声明を発表しました。疑惑の核心は当局の捜査によることになるようです。

大谷「水原氏が盗んだ」 違法賭博疑惑、自身の関与否定―米大リーグ:時事ドットコム

 完全に疑惑が払拭されてはいませんが、そう遅れることなく、大谷さんが自分の言葉で声明を出したことで、ひとまず鎮静化を図ることはできたようです。

 

 

 政治の世界はこれとは真逆のようです。裏金事件の実態解明は遅々とし、情報発信も曖昧です。イライラ、もやもやが募り、何が真実なのだろうと思いを巡らせます。国会論戦が紛糾するのはやむなしとしても、政府として、また自民党としての情報発信の問題もあるのでしょう。本音を隠して取り繕うをするから疑義が深まります。問題解決するのではなく、やはりうやむやにしたいのでしょうか。不信感がますます募ります。

論語に学ぶ

民は之に由(よ)ら使む可(べ)し。之を知ら使む可からず。(「泰伯第八」9)

人々を政策に従わせることはできるが、政策を理解させることになると、なかなかできないと、孔子はいいました。

dsupplying.hatenadiary.jp

 孔子が生きた古代中国は専制的な封建制度下にあって、そんな時代であれば、なぜそうした施策をおこなうのか、その理由を知らせる必要もなかったのでしょう。しかし、孔子の理想はそうではなく、政治に携わる者たちの「仁」ヒューマニティによって民を幸福にするもので、わけのわからないうちに幸福になっていくのだから、わざわざその理由を説明することも不要としているといいます。

 しかし、理想は理想に過ぎず、それに近づけようにも近づかないのが常で、それが現実なのでしょうか。ネット社会となった現代の民主制においては、専制的社会とは異なり、適切なコミュニケーションとそれを促す広報、情報発信が必要になっていそうです。

 

 

 英伊と共同開発する次期戦闘機の第三国への輸出を解禁する方針を閣議決定したそうです。武器輸出についての日本の安全保障政策を大きく変わることになるといいます。

次期戦闘機「輸出解禁」を政府が決定 「平和国家」を変質させる重大な政策変更を、岸田政権はまた国会抜きで:東京新聞 TOKYO Web

次期戦闘機を輸出する場合は、個別の案件ごとに閣議決定することも定めた。与党協議を行った上で、輸出の可否を審査する。ただ政府・与党のみで決めることに変わりはなく、武器輸出に議会の報告・承認が原則必要な米国と比べ、厳格性や透明性は低い。(出所:東京新聞

 こうした防衛関連の施策が次々に閣議決定されているように感じます。現下の地政学からして必要なことなのかもしれませんが、その決定プロセスに疑問を感じてしまいます。不正に不祥事、コンプラ違反など様々な問題を起こす政府が意図も簡単に重要な政策を決めてしまうことに不安を覚えます。

知識労働が増えるなか、ほとんどの仕事が一人では完結せず、人との連携や協働によって成り立つものになった。また、押しが強い一方的なコミュニケーションをとっていると、職場ではパワハラ、プライベートではモラハラといわれるようになりました。(出所:ニューズウィーク日本版)

 政治は、普通の職場とは異なるのかもしれませんが、このままで良いのかと感じます。

 

 

 次期戦闘機が実戦配備されてしまう2035年までには政治を変えべきなのかもしれません。この戦闘機がまた閣議決定で輸出許可するというのだから。

 2035年まで自民党が政権を続けようと考えているのでしょうか。傲慢過ぎないでしょうか。その前に自民党の形を変わり、政権与党ではなくなることもあるのかもしれませんが。

 

「参考文書」

小林製薬の紅麹、有害物質は未検出も「意図せぬ」成分 - 日本経済新聞

頭のいい人=学歴やIQが高い、ではない...「頭のよさは他者が決める」時代に、最も大事な能力とは?|ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト