「論語を現代に活かす」 時代を超えて読まれた名著

未来はすべて次なる世代のためにある

ズルズル、ダラダラ、嚙み合わない会話、聞く耳持たない人たち

 寒い日が続き桜の開花が遅れていましたが、ようやく高知で開花したようです。今週には日本各地から開花の便りが届くのではないかといわれています。

 桜のニュースで明るい気分になりたいものです。予想が外れないことを願うばかりです。その桜になぞらえることもないのでしょうが、ズルズル、だらだらすることが多いようです。

 

 

 裏金問題の出口は未だに見えません。ようやく、疑惑議員に対する処分の検討が始まるようで、安倍派、二階両派に所属した国会議員82人全員を対象になるといいます。「自浄能力」をアピールして、信頼の回復につなげたいそうです。

 その自民党は 「政治刷新車座対話」をはじめたそうです。首相肝いりの企画で、全国行脚して地方組織から意見を聞くといいます。その初会合が金沢市で開かれ、茂木幹事長が参加しましたが、有権者の声を聞くわけでもなく、あまり評判がよくないようです。

「裏金」責任者、厳正処分と茂木氏 不記載ない議員は対象外―自民、初の政治刷新対話:時事ドットコム

 車座対話は、地方組織の声を政治改革に反映させ、信頼回復を図るのが狙いで、茂木幹事長は「皆さんの意見をしっかり受けながら議論を深め、抜本的な改革を進めたい。忌憚のない意見を寄せてほしい」と呼び掛けたといいます。

出席者からは「きちんと政治責任、けじめをはっきりしてほしい」との意見が相次いだ。安倍派の元幹部らが衆参両院政治倫理審査会で行った弁明への不満や、派閥解消を確実に実現するよう求める声も上がった。(出所:時事ドットコム

「上に甘く、下に厳しいことにならず、責任ある立場の方に厳正な対応ができる形を取りたい」と茂木幹事長は語る一方で、首相(党総裁)の処分については「担ってきた役職なども総合的に勘案しながら決めたい」と述べたそうです。また、「党の再生、日本の再生に向けてさらに取り組みを強化したい」とも話したそうです。

 支離滅裂、意味不明、対話するというよりは、政権維持のための説得会だったのではないでしょうか。「聞く力」はどこにいったやら。

「自分から話をせず、相手の話を素直に聞く」、相手の言っていることを理解するためにはまず聞かなければなりません。自分の都合ばかりを話していれば、聞いているのではなく自己主張しているようなものです。聞くことができないから、いつまでも独りよがりとなって、国民にそっぽを向かれ、信頼回復が一向に進まないのではないでしょうか。

 

 

「口はひとつ、耳はふたつ」、口は閉じることができるが耳を閉ざすことはできない、しゃべる以上に耳を傾ける、積極的に耳を傾けること。これを「アクティブリスニング」と呼びます。こうした素養を身につけば、改革ももっとスムーズに進むことになるのではないでしょうか。

論語に学ぶ

衆 之を悪(にく)むも、必ず察し、衆 之を好むも、必ず察せよ。(「衛霊公第十五」28)

 世の多くの人が悪く言うときも、善く言うときも、必ずその底まで見通すことだ。単純に信じるてはならないと、孔子はいいました。

dsupplying.hatenadiary.jp

 リーダーは特にの言葉の重要性を認識すべきといいます。行動で示すだけでは伝わらないことが多く、また言葉を粗雑にぞんざいに扱えば誤解や感情的なもつれとなってしまいます。これでは機能する組織にはなりません。それがズルズル、だらだらの原因になったりするのでしょうか。

 

 

答弁に詰まったり、迷走したりするだけでなく、質問に激怒したり、開き直る姿も……。(出所:朝日新聞

「未婚化の原因は……。えっと、ちょっとお待ちください」、国会での一幕といいます。30秒たってから、応答要領から模範答えを見つけ出した加藤子ども担当相はそれを淡々と読み上げたそうです。

「朗読」「逆ギレ」「記憶にない」…3閣僚の「迷走」に強まる追及 [岸田政権]:朝日新聞デジタル

 未婚者の負担についての質問には、かみあわない答弁を続け、見かねた予算委員長が「すいません、事務方に答弁させたい」と繕う場面もあったとか。適材適所とはよくいったものです。「朗読会か」、「答えられないとは」との野次も飛んだそうです。

 噛み合わない答弁に対話、そして、言葉を雑に扱う人が増えているとの指摘があります。自分の言葉だけでなく相手の言葉も丁寧に扱っていないことの現れといいます。

「要するにこういうことでしょ」、人の話を浅く聞いてはまとめようとする人もいるそうです。理解を広げたり、新たなものの見方を獲得して自分を変える機会を失っているといいます。こういう現状は政治だけに限ったことでもないようです。

 

「参考文書」

4月上旬にも82議員処分 党紀委員長交代、調整本格化―自民検討:時事ドットコム

岸田首相、自身の処分「言った覚えない」 甘利氏に説明 - 日本経済新聞

自分の人生を生きる ソクラテス、アドラー、フロムに学ぶ「勇気」 【その4】私はあなたである - Executive Foresight Online:日立