またもメダルラッシュです。陸上やり投げの北口榛花選手が1投目のビッグスローで金メダルを獲得し、レスリング、意外な競技でもメダル獲得のうれしいニュースが続きました。
一方で、まさか、悔しさも残る1日でもありました。ボルダー&リードの森秋彩選手、女子ゴルフの山下美夢有選手、ブレイキン男子のShigekix、それぞれが4位でのフィニッシュ、メダルは確実だろうと思っていだけにショックでした。でも、その頑張りには拍手を送りたいですし感謝もしたいです。
ブレイキン・Shigekix「これまでで一番いい自分の姿を見せたい」パリ2024で次のステージへ
「オリンピックという大会そのものの空気感を味わうこと。それをすごく楽しみにしていますね」と語っていたShigekix、準決勝、3位決定戦も笑顔を絶やすことはなく、十分に楽しんでくれていたように見えました。めちゃめちゃカッコいいダンスに勝ったのではと思ったのですが..... ジャッジは厳しく、まさかの敗退。テクニックに走りすぎるところがヒップホップにやや欠けているということなのでしょうか。にわかファンとして応援していましたが、悔しいです。
ヒップホップが特に好きだったわけではないですが、Shigekixのことを知って、ちょっと詳しく知りたくなりました。
ヒップホップ、個性を競い合いながら発展してきたようです。それが既存の価値観をひっくり返そうと力にもなっていったようです。そんなスプリットがオリンピック競技になったブレイキンに引き継がれているのでしょうか。
競技を終えてインタビューに答えるShigekixやAMIの受け答えが、これまでの伝統的な競技の選手とは異なるようにも感じました。
ちょっと興味を持って、そのムーブメントが文化に発展していく過程や背景にたどってみたりすると、意外な発見もあるものです。
論語に学ぶ
詩三百、一言以て之を蔽(おお)えば、曰わく、思い邪(よこしま)無し。(「為政第二」2)
詩三百篇、多種多様であるが一句で断定すれば、こころのままのまっすぐな表われであると孔子はいいました。
ブレイキンでバトルを繰り広げるダンサーたちはまさに「思い邪無し」で自分の思いを表現しているのでしょうか。
「邪」とは、正しくない。心がねじけ、正しくないこと、人に害を及ぼすものを表す言葉です。邪な思いのない表現を採点するのは難しそうです。
今回のオリンピックを見て、スポーツや音楽、芸術、そして文化、そうしたものたちは大切なことだと感じます。開会式の一部表現で物議をかもしましたが、それまたアートであるように思います。
最終種目として女子マラソンが残っていますが、その後の閉会式はどのようなものになるのか楽しみです。
政治に経済、もしかしてこれらにもこうした感覚、センスを取り入れることができるのなら、せちがらく物騒な世も変わっていきそうな気がします。変わらないものにもう辟易なのです。